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眼科と眼鏡店の視力測定の違い

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:葛藤のある眼鏡店の話

眼科と眼鏡店の視力測定の違いについて聞かれることがあります。

メガネを作る際に、眼科と眼鏡店とどちらで測定した方が良いかを考え、
このような質問をされているみたいです。

眼科と眼鏡店の視力測定の違い

眼科と眼鏡店の視力測定の違いは、あまりないと思います。
強いて言うなら、眼科は病気の有無を、眼鏡店は日常生活の快適さを
主な目的としているのかなと。

例えば、眼鏡店に来て、『最近、見えにくくなってきたけど、病気ですか?』
と聞かれても何も言えない、眼科で『自分に合った最適なレンズは何になりますか?』
と言われても答えづらいと思います。

そのため、眼に異常があれば眼科へ行くと良いし、
処方箋をもらっても、レンズやフレームについては眼鏡店で聞く方が良いと思います。

その他、眼科や眼鏡店がどうのではなく、測定者の知識や技術に差はあるので、
眼科医・視能訓練士・眼鏡作製技能士に測定してもらう方が良いと思います。

ドイツ式?アメリカ式?

視力測定は、眼科がドイツ式、眼鏡店がアメリカ式という話を聞くことがありますが、
実際は、混ざってると思います。

眼科でも、視能訓練士でも、眼鏡作製技能士でも、勉強熱心な人は、
様々な手法を駆使して、お客様に最適な視力測定を行います。

そのため、ドイツ式でも、アメリカ式でも、そういうのは、測定者に任せて、
あまり気にしなくても良いと思います。

眼科の処方箋では見えにくい?

眼科で処方箋をもらったけど、見えにくいので、度数を変えてほしいということが稀にあり、
測定してみると、処方箋と同じ完全矯正値がでる場合が多くあります。

では、なぜ見えにくいかを詳しく聞いてみると、目的となる焦点距離が異なることがあります。

眼鏡店の場合、日常生活の快適さのために、どういう環境で使用するかを確認し、
それに合わせて調整するため、時間を掛けることがあります。

眼科の場合、診察のために視力測定をするため、時間がない場合もあり、
『メガネを作るんですけど、処方箋をください』と言われれば、
当然、使用目的に合わせたものではなく、完全矯正値の度数にされることもあります。

つまり、眼科の測定に問題があるのではなく、
『テレビから手元までのメガネを使用したい』など、
具体的なことを説明しておく必要があると思います。

また、眼科の処方箋で、何かの目的(治療・訓練など)のために、
度数を変えている場合もあります。
眼鏡店では意図がわからないため、
確認する必要がある場合は、眼科へ問い合わせします。

そうすると、『今まで乱視が入ってなかったから、まずは軽めの乱視で』
『初めての遠近なので、加入度は軽めにしておいた』
『今までのメガネに合わせた方が違和感が少ないようだったから』など、
様々な理由があります。

こういう場合は、メガネに目的があり、眼鏡店が勝手に処方箋を変えてしまうと、
眼科の意図とはズレたものができあがってしまいます。

また、同じように、眼鏡店で作ったメガネを眼科や他の眼鏡店に持って行くと、
そこでは意図がわからないということがあると思います。

眼科で処方箋をもらうと、眼鏡店では勝手に変えることはできないため、
眼科でも、眼鏡店でも、先に要望を言っておくこと、
なぜその度数になったのか理由を聞いておくことは重要です。

できあがったメガネが眼科の処方箋と度数が違う?

眼鏡店が、眼科の処方箋と異なる度数でメガネを作製することはないです。

ただ、レンズのグレードによって、度数が異なることはあります。

individualレンズなど、ハイエンドクラスのレンズは設計が細かいため、
実測度数と製造度数が異なります。

そのため、レンズメーターで見ると、処方箋通りに作っていないと
眼科に思われることがあります。

その際は、『individualレンズを使ってるので、度数が少し違って出ると眼鏡店が言っていた』
と伝えてもらうと、レンズ設計に詳しい眼科では、納得してもらえると思います。

まとめ

眼科や眼鏡店の視力測定には、目的が異なることはあっても、
差はあまりないと思います。

なので、眼に異常がある場合は、眼科と眼鏡店で迷わず、まずは眼科へ行ってください。

眼鏡店では処方箋を勝手に変えることはできないため、
何の目的でメガネを使いたいかを説明し、
見えにくい場合は、見えにくいということを伝え、
その度数になった理由を聞いておいてもらえると、
眼鏡店としては助かります。

次は、『眼鏡店で残しているお客様のデータ』について

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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