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フレームが壊れた時の対処

豊福祐史

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テーマ:意外に知らないフレームの話

フレームが壊れた時、どうされてますか?
少し変形したくらいなら、ご自身で直される方も多いと思います。

ただ、眼鏡店としては、状態や修理の仕方によって困ることがあります。

フレームの状態は正確に伝えてもらいたい

電話で『メガネが壊れたので直せますか?』とよく聞かれます。

フレームが壊れたと言っても、人によって様々です。
少し変形したくらいでも、壊れたと思う方もいれば、
大きく変形しても、そのままかけ続けている方もいます。

中には塗装が剥がれてたり、破損している場合も多く、
その場合はメーカーまたは修理会社での再塗装や部品交換になることがあります。

なので、壊れたメガネを持ってきてもらうか、
正確に状態を教えてもらわないと、電話だけでは判断がつかないことが多くあります。

フレームが壊れた時の対処

一番の対処は何もせずに、購入した眼鏡店に持って行くことです。

そして、どういう状況でそうなったのかを説明すること。

踏んだのか、少しずつ変形していったのか、喧嘩したときにひっぱったのかなど、
状況を教えてもらうと、参考になることがあります。

よく聞くことは『何もしていないのに壊れた』という話です。

経年劣化により、リム切れと言われる壊れ方をする場合は確かにあります。
ただ、ある程度のフレームであれば、応力もそこまでないので、
使い方次第にはなるものの、自然には壊れることが少ないと思います。

ただ、『何もしていないのに壊れた』と言われて、フレームを確認すると、
足跡がついていたり、明らかに力が加わっているものも見受けられます。

もちろん、購入して半年くらいで、日常的に使っていて、特に何もしていないのに、
壊れたということも聞きます。
この場合、初期不良なのか、なにかしらの力が加わったのかは、大体わかります。
メーカーに相談した上で、初期不良とわかれば、交換などの対処をしてくれると思います。

形くずれや変形

壊れたということで、多いのが形くずれです。
形くずれすると、掛け心地が悪くなり、違和感もでるし、
見えにくくなり、眼の負担もあるなど、様々な問題が発生します。

そのため、半年や1年に1回など、購入した眼鏡店に持ってくる方もおられます。

大きく変形している場合でも、意外に直せることがあります。
メガネが車に轢かれても、元に戻った事例もあります。

ただ、大きく変形している場合は、『壊れても良いですか?』と聞くことがあります。
眼鏡店としても、どんな風に力が加わっているか、
劣化しているかが、やってみないとわからないので、そこはご了承してもらいたいです。

壊れたら自分で直す?

金属の場合、ご自身で直すと、力の加え方や加わる箇所、その回数によって、
金属疲労で折れることがあります。
自分で調整して、触れた瞬間に折れるくらいまで金属疲労していたということも、
結構あります。
眼鏡店としても、触った瞬間に折れるようなものは部品交換するしかないです。

樹脂フレームでは、動画などを見て、ドライヤーなどを使って直す方がいます。
ウルテムやポリアミドなどは難しいですが、
アセテートやセルロイドなどは軟化温度が低いため、
ドライヤーでも可能ではあります。

問題としては、温めすぎによるフレームの変形・シワ・めくれ、レンズの劣化などです。
どれも元には戻せないので、最悪の場合、部品交換・レンズ交換になります。

ネジの外れについては、ネジ山をつぶす事があります。
眼鏡店でネジの締める際、ネジ山が潰れないように注意してます。
ネジ山が潰れた時は、結構大変なので、精密ドライバー(特に安いやつ)を使って、
締め直すのはやめてほしいところはあります。
ただ、そのためだけに眼鏡店に持って行くのが面倒という方は、
ネジ山を潰さないように注意してください。

フロントやテンプルが折れた、塗装が剥がれた

フロントやテンプルが折れたり場合は、部品交換になります。

金属については、以前、銀ろうなどによりロウ付けで対応していたものの、
最近は、チタンが主流になりつつあります。
チタンの場合、溶接する機械を持っている眼鏡店が少ないと思うので、
修理工場に送ることとなります。

塗装剥がれの場合、修理工場での新品仕上げの塗装をしてもらうか、
塗装自体を剥がしてしまい、無垢にすることがあります。
もちろん、部品交換という手段もあります。

この塗装をご自身でされる場合、車の修理用の塗料を使う方もおられます。
下地のノリも悪いため、剥がれることが多いことだけ理解してもらえたら、
その方法も有りだと思います。
そのため、一時的な応急処置と思ってもらうと良いかなと。

接着剤での修理

樹脂フレームが折れた場合、接着剤で修理される方がおられます。
これは絶対に避けてもらいたい修理になります。

というのが、接着剤により、レンズがヒビ割れる可能性があります。
フレームだけならば部品交換で済んだのに、接着剤を使って自分で修理したために、
レンズも交換しないといけなくなることがあります。

まとめ

・メガネが壊れた時は、何もせずに、購入した眼鏡店へ持って行く
・少しの形くずれやネジの緩みでも、極力、自分では直さない方が無難
・壊れてた状況や状態は、正確に伝えることと、できれば実物を見せた方が
 眼鏡店は判断しやすい
・大きく変形しているメガネを直す場合は、壊れるリスクは考えていてもらいたい

次は、『ブランドとは何?』について

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専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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