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豊福祐史

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豊福祐史(とよふくひろし) / 眼鏡小売店

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コラム

初期のプラスチックレンズCR39

2024年6月21日

テーマ:知っておくべきレンズの話

コラムカテゴリ:くらし

最近、メガネのプラスチックレンズの話で『CR39』という言葉をよく聞きます。

大抵は、眼鏡店同士の昔話とか、メガネについて学び始めたときとかに出てくるんですけど、
最近は、お客様から『CR39ってなんですか?』と聞かれるのはなんでかなと。

CR39とは?

1940年頃に、コロンビアで開発されたプラスチックのことです。
コロンビアの会社が39番目に開発したので、
CR39という名前になっていると習いました。

CR39が開発されたおかげで、プラスチックレンズが広く普及されるようになったので、
今のプラスチックレンズの礎のようなレンズになります。

ただ、今でも使われている素材ではあります。

CR39が使われるようになった理由

CR39の特性としては、屈折率1.50、アッベ数58と、
メガネレンズとして、歪みが少なく、バランスが良いため、
広く普及したと思います。

開発当時はガラスレンズが主流だったので、
軽くて、割れにくくて、染色もできるレンズは画期的だったのではないかなと。

ネックとしてはガラスレンズと比べて、
傷つきやすいこと。

それも、現在ではコーティング技術により、
ガラスよりも強くなっているものも多くあります。

現在、あまり使われていない気がする理由

最近ではあまり聞かない理由は、屈折率1.5なところかなと思います。

今の多くの店舗では、屈折率1.6以上の薄型レンズが標準となってきているため、
屈折率が低い1.5のレンズは、メガネレンズとしては、あまり使わないかなと。

ただ、自分が知らないだけで、もしかしたら高屈折率のもあるのかも。

レンズとしてよく使われているものは?

最近は既製品のサングラスとかによく使われていると思います。

屈折率が低いものの、レンズ素材としてはバランスが良いため、
度数を必要としない既製品のサングラスなら、
使いやすいのではないかなと思います。

度数がなければ、光はレンズを通っても直行するため、
屈折率は関係ないし、厚くなるわけではない。

また、度数がないということは設計も関係ないので。

個人的なイメージですが、既製品のサングラスに使用されるレンズ素材は、
ポリカーボネイトか、CR39のイメージが強くあります。

競技自転車とかをやる人は、価格は高いけど耐衝撃性は抜群のNXTとかを
使っているイメージがあります。
ただ、度数がいらない人で、高価なサングラスを使用している場合は少ないかなと。

もちろん、近視の人で、ハイエンドのフレームを使う人は、
古くなったフレームをサングラスにしている場合が多くいます。

後は、CR39に偏光などの機能がある既製品もでてきているので、
裸眼で使用できる人にとっては、
そこまで高価にならず、価格と性能のバランスが良く、
要件も満たすので、コスパはかなり良いと思います。

まとめ

・CR39は1940年代に開発され、今のプラスチックレンズの普及に貢献した素材
・レンズとしては良いものの、屈折率1.5
・ポリカーボネイトよりは、歪みは少ない
・偏光などの機能がつけられているものもある
・裸眼で良いなら、サングラスのレンズとしては、価格と性能のバランスが良い
・コスパで考えるなら、かなり良いと思う

次回は、『新発売されたニコンエシロール:ロハスZ』について

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