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コラム
検眼するため、5m先の視標を使う理由
2022年10月28日
眼鏡店に限らず、眼科でも5m先の視標を使って
検眼しているところが多いと思います。
理由としては5m以上なら、眼が緊張せずに、
モノを見ることができるためです。
指標が近いとどうなる?
距離によって度合いは変わるものの、眼は近くを見る際、
近見反応として、緊張により、調節や輻輳などを起こします。
輻輳は簡単に言うと、寄り目です。
寄り目がピンとこない方は、眼の前5~10㎝程度に指を置き、
その指を見つめてもらったらわかるかと思います。
眼は見たい距離に合わせて、無意識に動かしており、
一般的には自分で意識的に動かすことができません。
そのため、できるだけリラックスさせて視力検査する方が
正確な検査につながります。
なぜ5m以上?
以前、度数(D)についてコラムを書きましたが、
メガネレンズの度数は0.25D刻みになります。
レンズの最小度数である0.25Dを換算すると、
焦点距離が4mとなります。
0Dなら無限遠方(∞m)となり、どこまでも距離が必要となるため、
焦点距離4mを超えてるなら、近見反応が起きないと考え、
5m以上の視標を使うことが多いと思います。
5m以下の視標は絶対ダメなのか?
絶対というと、そうでもないです。
店が狭い、検眼車などの環境では5m以上という距離が作れません。
また、投影方式の視標なら、若干奥行も出るし、
仕方ない場合も多くあります。
当店も、数店舗経営していた時代には、狭い店舗もあったので、
工夫をしていたことがあります。
また、外部で検査するときは、場所がない場合もあり、
2.5m視力表を用いたり、計算で算出したりします。
あくまで、できるだけ誤差が少ない、正確な検査をしたいために、
5m以上先に視標がほしいということです。
もちろん、1m以下など近すぎると、どうかなとは思いますけど。
検査機械は顔をくっつけて使うけど?
基本的に、オートレフは光の反射で非点収差やデフォーカスなどを見ているため、人によっては大きく違う度数がでます。
また、フォロプターも使い方によっては正確でない場合もあるそうで。
加えて、どちらも顔を設置して使用するため、近見反応が出る場合もあるようです。
まぁ、構造的にはそれもあるかなと。
そのため、最終的には仮枠を使って検査することが多いと思います。
オートレフやフォロプターなどを使った方が
正確に検査しているというイメージはでるでしょうけど、
実際には昔ながらのアナログなやり方が正確です。
では、眼鏡店で、なんでオートレフやフォロプターを使うのかというと、
大まかな当たりをつけれるので、手間が省けるためです。
詳しくはまた別で。
まとめ
・検眼はできれば5m以上あった方が良い
・距離が5mない場合は、計算などの工夫で対応可
・あまりにも近い距離だと不安な要素が出てくる
・機械だけでは正確な数値がでないため、必ず仮枠での検査は必要
次は『海外で作っても日本製?』について
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