ジャポニスムやベセペセなどのブランドを立ち上げたボストンクラブ
フレームの材質といったら、何が思いつきますか?
結構、『金属』『メタル』『樹脂』『プラスチック』『べっ甲』『金』といった答えが返ってくるのではないかと。
自分もメガネフレームを分類するなら、大きく分けると金属(メタル)・樹脂・その他に分かれると思います。
細かい特性などは、材料を製造している企業様等が、ホームページなどで詳しく説明されており、
全部書こうとしたら長くなるので、今回は金属だけをできるだけ簡単に。
メガネフレームの素材
主に金属なら、『チタン』『ステンレス合金』『18金』など。
細かく言うと、βチタンやゴムメタル、形状記憶合金など様々なものがあります。
チタン?βチタン?チタンはレアメタルだから高い?
チタンは金属の一種で、90%以上チタンを含んだものを純チタン(Ti-P、ピュアチタン)と言います。
固くて軽く丈夫なのが特徴で、フレームのフロント部分によく使用されてます。
βチタンはチタン合金の一種で、チタンに弾力性を持たせたもので、フレームのテンプルに部分によく使用されます。
チタンは10%以上、βチタンはそれ以上に他の金属が混ざっているため、作り方や材料で値段は変動するかなと思います。
ただ、チタンは総じて高いことが多いです。
その理由としては、チタンがレアメタルだからとか、そのものの値段ではなく、加工機が高く、加工も手間がかかるからです。
また、日本はチタンの加工技術が高いと言われており、世界のアイウェアブランドも依頼されてます。
そのため、フランス製であっても『made in Japan』と記載されている場合もあります。
世界のハイブンランドになると、日本で製造したものを本国に送付・検品、その後で日本に輸出するという手間もかけてます。
ステンレスなのに磁石がくっつく?
ステンレスを使用しているメガネフレームに磁石を持っていくと、くっつくことが多くあります。
一般的に、ステンレスは磁石がくっつかないと思われてますが、そういうステンレスもあります。
ステンレスは鉄やクロムなどの合金で、系統が数種類、細かくはかなりの種類があります。
その中には弾性を高めるために、鉄などの比率を多くする場合があります。
前職のことでうろ覚えですけど、FT-IRだったか、蛍光X線分析だったかの検査をすると、成分の違いがわかるのかなと。
ちなみに、同じステンレスでも、素材として倍くらい値段が違うものもあるし、特性も違う。
また、『錆びない』わけではなく、『錆びにくい』金属と言うと、意外に思われる方もおられます。
まぁ、ステンレスという名前の通り、簡単には錆びないですけど。
軽い18金?
他の店で買われたフレームを持ってきて『このフレームは18金だけど、軽くて良いので形を直してほしい』と言われる方が稀にいます。
フロントやテンプルの太さにもよりますが、18金である以上は当然重くなります。
なので、18金で軽い理由として、中が空洞、18金メッキ、実は14金、一部だけ18金くらいしか思いつかないです。
購入された店もちゃんと説明されてるはずだし、どう答えたら良いか迷いますけど、ご本人が満足されてるならそれで良いかなと。
ちなみに、一般的な話なので、知ってる方も多いと思いますが、24金が純金なので、18金は18/24金が含まれているという意味です。
24金で作らないのは、強度的に弱いからかなと。
ゴムメタル?形状記憶合金?
ゴムメタルや形状記憶合金なども、素材として挙げられます。
どんな金属かと聞かれたら、どちらも名前の通りかなと。
ゴムメタルはチタン合金の一種だったかと思います。
超弾性が特徴ですが、βチタンでもフィッティング難しいのに、それよりも弾性強いなら大変そうだなと。
形状記憶合金は、チタンとニッケルの合金です。
30年以上前、形状記憶合金が出てき頃、自分も子どもの頃に使ってた記憶があります。
最近扱ってないけど、今考えると、元の形に戻るなら、フィッティング難しそうだなと。
確か、特定の温度で形を覚えさせることができたかとは思うけど、
そこまでしてフィッティングする眼鏡店ってあるのかなと。
まとめ
一言にメタルフレーム(金属)といっても、様々な材質があるし、それによって特徴も違います。
作り方でも色々とあるので、フレームは実際に見て、掛けて、触って、確認した方が良いかなと思います。
次回は、フレームの材質(樹脂)について