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コラム

住宅ローンの審査対策 「消費者金融からの借入履歴」

2022年7月5日

テーマ:住宅ローンの審査

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 住宅ローン 審査

住宅ローンの審査における消費者金融からの借入履歴

一般的に「消費者金融からの借入がある」と聞くと、よいイメージを持たない人が多いと思いますが、それは住宅ローンの審査においても同様です。
マイホーム購入を考えて住宅ローンの申込みをする時、消費者金融からの借入残高があったり過去に借りていたことがあれば、それが審査に影響するのでは?と気になる人もいると思います。
しかし「消費者金融から借入履歴があるから」という理由だけで審査に通らないということはありません。
ポイントはその内容です。
今回は住宅ローンの審査において、消費者金融からの借入履歴がどのように影響するかについて述べていきます。

1、住宅ローンの申込みをする時点で借入残高がある場合

(1)審査に通りにくい事例

①複数社から借入がある

消費者金融の借入先が1社だけなら、審査をする側から見てまだ許容範囲であることが多いと言えます。
しかし借入先が複数社となると、申込者には「お金に対する考え方の甘さ」や「消費者金融利用の常習性」があると強く疑われてしまうのです。

②年収に対して借入金額が多い

消費者金融からの借入は総量規制の対象なので、年収の3分の1までしか借りることが出来ません。
しかしテレビCMでもよく見かける銀行のカードローンは総量規制の対象外なので、消費者金融で目一杯借りていても、審査に通れば更に借りられる可能性があります。
ただし近年は銀行側も自主規制で、申込人に総量規制対象のローン残高があればそれを含めて全体の限度額を決めていますので、更にとはいってもそんなに借入出来るものではありません。
しかし筆者に相談される人の中には、限度額まで目一杯借りているケースもあります。
そのような相談を受けた場合、このままでは住宅ローンの申込みをしても通る可能性が非常に低いので、今後の対策についてケースバイケースで提言をしています。

③延滞をしたことがある

消費者金融の借入先が1社だけでも、延滞の履歴があれば住宅ローンの審査は厳しくなります。
これは審査する金融機関によっては、マイカーローンやクレジット分割払いの延滞よりも重く見るところもあります。
消費者金融からの借入があるだけで審査のマイナスポイントなのに、それに延滞の記録が加わるとよりイメージが悪くなるのです。
なお延滞の記録がある場合は、その借入を完済および解約をしてから5年を経過するまで情報が消えません。

④極度額ぎりぎりの借入残高がある

消費者金融会社と契約すると、個人信用情報登録機関にはその契約年月日や利用の極度額などが記録されます。
そこで時々見かけるのが、極度額まで目一杯借りている事例です。
しかもそれが数年前に契約をしているケースもあります。
この場合は「借りては返し、返しては借りる」を繰り返しているのではないかと見られてしまい、家計が回っていないのではないかと推測されてしまうのです。

(2)審査に通る望みがある事例

①利用の目的が明確である

住宅ローンの申込みをする時点で消費者金融からの借入があっても、申込人の属性からみてその内容が軽微なものであれば、既存の借入内容を申込書に記入するだけで審査に通るケースはあります。
しかし申込人の属性次第では「なぜ消費者金融からの借入があるのか」を金融機関の窓口担当者に説明した方がよいケースもあります。
例えば「事情により急にお金を工面しなければ状況だった」ことも考えられるでしょう。
そのように借入をせざるを得なかった事情の説明をすることで審査に通った事例はいくつもあります。

②既存の借入を完済出来る

この件に関するコラムやブログには「完済をしてから住宅ローンの申込みをしましょう」と書かれているのをよく見かけますが、完済したら住宅ローンの審査に必ず通るというわけではないので、筆者はそこまでは言いません。
この場合は、申込みをする時点では借入があることを申告し、審査に通れば完済することを申し出ることで、完済の条件付きで審査に通ることがあるのです。
その中には、自身の手持金からではなく親からの援助で完済するケースも含まれます。

③住宅ローンを申込む金融機関で既存ローンの借り換えをする

これは「住宅ローンの申込みをする前にその金融機関で借り換えをする」ということではありません。
金融機関によっては、既存の借入を自社のフリーローンなどに借り換えをすることを条件に、住宅ローンの審査が承認されるケースがあるのです。
ただしこれは金融機関によって対応は様々です。
完済することが出来ない既存借入がある場合、申込む時点で窓口担当者に相談することをお勧めします。

2、借入があったが住宅ローンの申込みをする前に完済している場合

すでに完済をしていても、消費者金融からお金を借りていたという事実やその返済状況の記録は、完済および解約をして5年間残っています。
住宅ローンの審査をする金融機関からは、現在借入残高がある人ほど厳しくは見られませんが、中には申込む際に注意した方が良いケースもあります。

①一時期は数社から多額のお金を借りていた

これは消費者金融からの「借り癖」がまた再発するのではないかとの懸念からです。
何らかの事情によって借りていたことの説明が出来ればよいのですが、そうでなければ、またはどこかで住宅ローンを申込んで審査に通らなかった場合は、完済して5年経過後、情報が消えるまで申込むことを避けた方が良いケースもあります。

②借りていた時期に延滞があった

この項目の最初で触れたように、借りていた時期の返済状況は完済および解約から5年間、その記録が残っています。
例えば6年前に延滞があり、その借入を4年前に完済した場合ですが、借りていた情報や延滞の情報はあと1年残っているのです。
延滞そのものはかなり前なのですがそのような心当たりがあれば、住宅ローンの申込みには注意する必要な場合があります。


このようにたとえ今は完済をしていても、消費者金融から借りていた時期の内容によっては、その記録が残っていれば住宅ローンの審査に支障をきたす場合もあります。

まず1社に住宅ローンの申込みをして、そこで審査に通らなかったら、他の金融機関に次々と申込むのではなく、対策を取ったり時間を空けて申込むなどのことをお勧めします。

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