エピラム処理から時計に注油　自動オイラーを使って

2014年2月1日公開 / 2014年6月3日更新

コラムカテゴリ：くらし

時計の洗浄が終わりここから組み立てに入っていきます。組み立ての作業と並行していくのが注油の作業です。今回注油に使う工具として自動オイラーという工具を使って注油したいと思います

自動巻きのパーツを洗浄後にエピラムエキに着けてエピラム処理をします。
これをすることによって時計のパーツに油の被膜ができて差した油が同じところに長くとどまろうとしてくれます。

つける時間はあまり関係ありませんが大体10分以上はいれています。
漬け込むことより部品を取り出す時に被膜ができるのだと思います

また、アンクルやガンギ車もつけます。

時計を洗い終わった状態です。すごい綺麗になっているのがわかりますか？
ここまできれいになるのは手洗い洗浄では限界があると僕は思います、この状態にしてから注油に入っていくと時計の調子もおのずとよくなってくれると考えます

ぼやけてしまっていますが自動オイラーという部品です。一定量を決まって注油することができる素晴らしい工具の一つです。油の調整はなかなか目分量が多いのですがこの工具を使えば一定の量を決まって差すことができる工具です。僕の場合はよくばりのせいか、師匠に教えていただいた注油量より多くさしています。と、いうのは分解掃除というのは4.5年に一度する必要があるのですが。。。なかなか動いていると定期的に出そうと考えてくれる人も多くありません。ですので、少しでも多くの注油量を差すことによって分解掃除を動いているからと言って伸ばした際に部品の摩耗や地板のすり減りが少しでも起きにくいようにと思い少し多めにしています。恥ずかしい話、他所の職人さんが見ると勇進堂さんの注油って多いからって言われると思います。ですが僕は理由があって経験から行動していますって胸を張って言えます。メリットもデメリットもあるのですが少しでも長く使ってもらえる修理のほうに取り組んで行く姿勢で仕事に向かっていきたいと思います。

ながく、同じ話題でコラムが続きますがよろしくお願いします

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