毛皮の倫理
沖縄が梅雨入りしたそうですが、今年はちゃんと雨が降るのでしょうか。
昨年は、水不足ギリギリで恵の雨が降ったような記憶がありますが、どうなることでしょうか。
さて今日は「アメリカ利上げの影響」というお題です。
このコラムでは、オバマ政権の時からずっとアメリカの利上げについて取り上げてきましたが、ここに来てアメリカ利上げによる懸念が現実のものとなってきそうです。
アメリカ利上げによる懸念とは、つまり「新興国からの資金引き上げ」です。
この新興国からの資金引き上げが何を引き起こしてしまうかと言いますと「新興国の通貨安による通貨危機が発生」という事が懸念されます。
これはどういう事かと言いますと、2008年のリーマンショックをきっかけにアメリカをはじめヨーロッパ各国では、低金利政策と大規模な量的金融緩和政策を取ってきました。
もちろん、日本でもこのような政策が取られました。
つまり、世界の主軸通貨であるドル、ユーロ、円がほとんどゼロ金利という状態になった訳です。
こうなると、金利の付かない通貨を持っているよりも、金利が高い新興国の通貨を持っていた方が有利だという事になります。
この結果、
「新興国通貨が買われる」
↓
「新興国に資金が流入する」
↓
「新興国の景気が上がる」
↓
「新興国の株価が上がる」
このようなサイクルが生まれることに繋がっていきます。
しかし、アメリカが利上げをするとこのサイクルが逆転し始める訳です。
つまり、
「新興国の通貨が売られる」
↓
「新興国から資金が引き上げられる」
↓
「新興国の景気悪化」
↓
「新興国の株価下落」
こういった事が起こる可能性が高まります。
そして、現実にどういった事が起き始めたかと言いますと…
まずは、こちらの記事をお読みください。
「アルゼンチン、緊急利上げで政策金利40%に」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30134090V00C18A5000000/
このように、財政基盤が脆弱な国では早くも通貨安が起き始めているのです。
オバマ政権の時代から言われ続けていた「アメリカ利上げによる懸念」が現実のものとなり始めました。
通貨危機への懸念は、金価格にとって上昇要因になります。
また、ドル高へと進む=円安へと動く、こういう事ですから、これもまた金価格にとって上昇要因になります。
しばらくは、新興国の通貨へ注目しましょう。
それではまた、次のコラムでお会いしましょう。
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