令和5年度税制改正大綱 NISAの抜本的拡充・恒久化 <浦安・市川の中小企業支援コラム>
ストックオプションは、最近、何かと新聞で取り上げられ、5月末には国税庁がQ&Aを公表しています。令和五年度税制改正においても一部見直しがなされていますので、今回は、ストックオプション税制の拡充を以下にて取り上げたいと思います。
ストックオプション税制の概要
ストックオプションとは、あらかじめ決められた価格(権利行使価額)で株式を購入できる新株予約権で、会社が役員・従業員等に付与するものであり、会社を成長させ株価を上げれば大きな利益が得られるため、働く意欲を向上させることが出来ることから、スタートアップ企業が多く活用している。税制の種類は下記の通り。
税制適格ストックオプション
無償付与、譲渡禁止、権利行使期間の制限(付与決議の日の2年後から10年後まで)等の要件を満たす場合、譲渡時に譲渡価額と権利行使価額との差額について譲渡益課税(約20%)される。
税制非適格・有償ストックオプション
付与時に有償で取得するもので、譲渡時に売却価額と取得価額(支払った権利行使価額含む)との差額が譲渡益課税される。
税制非適格・無償ストックオプション
付与時に無償で取得するもので、一般的である譲渡制限付きの場合、付与時に売却出来ない為、権利行使時に権利行使時の時価と権利行使価額との差額が給与課税(最高税率55%)され、譲渡時には売却価額と権利行使時の時価との差額について譲渡益課税される。
税制非適格・信託型ストックオプション
信託期間中に貢献した役員等を受益者に指定して付与する仕組みで、Q&Aにおいては、信託という「箱」を間に挟んでいるが、実質的には企業が無償で権利を付与しており、労働の対価であるとして権利行使時に給与課税としている。
改正内容
税制適格ストックオプションの要件の1つである権利行使期間の制限について、設立されて5年未満の未上場企業については、「ストックオプションの権利の付与決議後2年を経過した日から15年を経過する日まで」に期間延長する。
適用時期
令和5年4月1日以降に行われる付与決議に基づき締結される契約によるストックオプションについて、適用される。
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