令和5年度税制改正要望から <浦安市川の中小企業支援コラム>
3月28日、令和5年度税制改正法案が成立しました。今回はその中から、岸田政権の目指す新しい資本主義の一端を担うべく改正された「ベンチャー企業設立時取得株式に係る非課税措置の創設とエンジェル税制の拡充」について、以下にて取り上げたいと思います。
ベンチャー企業設立時取得株式に係る非課税措置の創設
一定の要件を満たす特定中小会社が設立の際に発行した株式を払込により取得した居住者等(個人で当該会社の発起人であること等の要件を満たす者)は、その取得年分の上場株式等及び一般株式等の譲渡所得(利益)の合計額から、その特定中小会社の株式の取得価額の合計額(その譲渡所得の合計額を限度とする)を控除する特例を創設する。この場合において、その特定株式の取得価額は当該控除した金額の内20億円を超える部分の金額を取得価額から控除した金額とする。この措置(株式等の売却益から特定株式の取得金額をマイナスし、且つ、その特定株式の譲渡時にその取得価額の内20億円までは取得費としてマイナス出来る非課税措置)は下記エンジェル税制と選択して適用できるものとする。また、この特定株式は、他の株式譲渡益との損益通算及び株式の譲渡損失の3年間繰越控除の適用対象となる株式の範囲に加える。
エンジェル税制の拡充
現行のエンジェル税制について下記3点の改正を行う。
①一定の要件を満たす特定中小会社の株式の取得価額について、上記と同様な非課税措置を適用する。
(注)現行税制では、株の譲渡益から取得価額をマイナスするが、同額は取得価額に含め
ないため、非課税ではなく、特定株式の譲渡時までの課税の繰延べ。
②設立後5年未満等一定の要件を満たす特定中小会社の株主グループの持株要件については、5/6を超えないから、19/20を超えないに緩和する。
③一定の要件を満たす特定中小会社に該当するか否かの確認手続について、都道府県知事への申請の際に添付する書類の一部を不要とする措置を講ずる。
適用時期
令和5年4月1日以降取得した特定株式について適用する。
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