「壬寅」は“次への発展を強力に促す”年 <浦安・市川の中小企業支援コラム>
タクシー業も新型コロナの影響を大きく受ける業種ですが、新日本交通(株)川鍋会長は、ビンチの方が燃える、危機的局面ほど意思決定が冴えてくると、アフターコロナを冷静に見据えながら、打てる手を懸命に模索しています。日経トップリーダー7月号の記事他より、以下要約抜粋して紹介します。
真剣にはなっても、深刻にはならずに、とにかく生き延びよ!
緊急事態宣言以降、人の動きがパタリと止まり、当社も4月は前年比35%。つまり65%のダウンで二桁億円のマイナス。5月は更にひどかった。そんな最中でも、全国ハイヤー・タクシー連合会会長として会員企業に「とにかく、何としてでも生き延びよ!その暁には何も怖いものはなくなる!」と檄を飛ばしました。アフターコロナでは、移動そのものの総量が減る可能性があります。そこで何が起こるかというと、乗客の平均単価が上昇します。前後席を分離し、空気清浄機を搭載して、スペースを同時に他者と共有しないタクシーは、公共交通機関の中で最も安全安心かつ便利な乗り物になります。タクシーは窓を開けて換気すると、約1分で全ての空気を入れ替えられます。衛生面において電車やバスとの違いが際立つことで、より高い金額を払ってもタクシーを使うニーズが増える可能性があります。そのときのために、パーソナルな移動空間、また個別輸送機関としての価値を磨き上げておくことが重要だと考えています。 また、タクシーなら、移動しながら仕事ができ、Zoomなどを使ってビデオ会議も可能です。つまり、「動くオフィス」と位置付けられます。
タクシーデリバリーは、土砂降りの中の一筋の蜘蛛の糸
当社が扱うデリバリーでは平均の料理代金は3万円位になり、レストラン側でもきちんとした形での配送を望んでいます。そうした点でもタクシーで運ぶべき意味があって、いわゆる貨物であって貨物ではない。そういう領域が見えてきているなという感じがしています。この制度を恒久化さえして頂ければ事業者としてももっと設備投資していける。システム投資もそうですし、保温・保冷の設備を充実させることも出来ます。そうなってくると十分に経営の柱の一つとなり得ます。
取り組むテーマはITを駆使したタクシーの進化
5G時代が到来すると、ドライブレコーダーから渋滞や道路状況、街の情報がリアルタイムで分かるようになり、集めた膨大なデータをAIに分析させて、マーケティングに活かすことが出来ます。また、相乗りができるようになったり、定期券で乗車できるようになったり、いわば、牛丼のように“早い、安い、うまい”といった顧客ニーズにより近づくことが出来るはずです。この苦しい状況下でも、「転んでもただでは起きないネタはないか」と懸命に模索しています。私は諦めません。
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