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【第52話】動画を見るだけでは完全消臭を習得できない?現場で学ぶ必要がある5つの理由

花輪隆俊

花輪隆俊

テーマ:特殊清掃

第51弾

「特殊清掃の動画を何本も見たので、現場でも作業できると思う」
インターネットでは、特殊清掃や消臭に関する多くの動画を見ることができます。
作業の流れや道具の使い方を学ぶには役立ちますが、動画を見るだけで完全消臭の技術を身につけることは困難です。
その理由を5つに分けて説明します。
■1.臭いの強さや広がりを体感できない
動画から映像や音は伝わりますが、臭いは伝わりません。
玄関を開けたときの臭い、床に近づいたときの臭い、壁や建具に残った臭いなど、同じ室内でも感じ方は異なります。
現場では、自分で室内を確認し、臭いがどこから発生しているのかを探す力が必要です。
■2.汚染の範囲を画面だけでは判断できない
床の表面に小さな汚れしか見えなくても、床材のつなぎ目から内部へ広がっている場合があります。
反対に、見た目が大きく変色していても、建物の下地まで処置する必要がないこともあります。
どこまで取り除き、どこを残すのかは、現場の材質や状態を確認して判断しなければなりません。
■3.同じ方法がすべての部屋に通用しない
フローリング、畳、クッションフロア、砂壁、壁紙など、部屋によって使われている材料は異なります。
気温や湿度、発見までの日数、換気の状態によっても、臭いの残り方が変わります。
動画と同じ薬剤や作業方法をそのまま使っても、同じ結果になるとは限りません。
■4.作業の失敗に自分で気づきにくい
独学では、薬剤の使い方や清掃の順番を間違えていても、本人が気づけないことがあります。
経験のある指導者が現場で確認すれば、
・原因の見落とし
・洗浄が不足している場所
・必要のない解体
・薬剤を使う順番
・確認方法の誤り
などを、その場で指摘できます。
間違った方法を繰り返し覚えないためにも、直接指導を受けることが大切です。
■5.「完全に消臭できたか」の判断が難しい
作業直後は、換気や消臭剤の香りによって、臭いが消えたように感じる場合があります。
しかし、窓や扉を閉めて時間を置くと、残っていた臭いが再び室内へ広がることがあります。
いつ、どの状態で確認すればよいのか。臭いが残っていた場合、どこから調べ直すのか。
この判断は、実際の現場で繰り返し経験しなければ身につきません。
■動画は予習、現場実技は技術の確認
動画学習が無駄ということではありません。
作業の順番や基礎知識を覚える「予習」として活用できます。
しかし、依頼者から費用を受け取り、次の入居者が暮らせる部屋へ戻すには、実際の現場で結果を出せる技術が必要です。
全花連の「特殊清掃完全消臭士認定講習」では、実際の現場で臭いの原因調査、養生、汚染箇所の処置、消臭前クリーニング、特許技術「花輪式完全消臭」、作業後の確認までを学びます。
受講しただけでは認定されず、完全消臭を確認し、認定試験に合格することが条件です。
認定後は地域メンバーとして、全花連安心サービスの発動時や、地域で発生した特殊清掃の相談に、本部と連携して対応する体制づくりに参加できます。
知識を持っていることと、現場で臭いを消せることは同じではありません。
完全消臭を自社の強みにしたい方には、現場で学び、結果を確認する経験が必要です。
【次回・第53話】
「特殊清掃完全消臭士になると何が変わる?地域メンバーが得られる5つの強み」
特許技術による他社との差別化、完全消臭証明書、全花連本部との連携、地域での信頼づくりなど、認定後に仕事へ生かせる強みを分かりやすくお伝えします。

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花輪隆俊
専門家

花輪隆俊(特殊清掃業)

一般社団法人全日本花輪式完全消臭連盟

孤独死現場の特殊清掃・残置物撤去、特許取得の花輪式完全消臭で対応。死後事務委任を備えた「全花連安心サービス」でオーナーの負担を抑え、高齢者や身寄りのない方の安心入居を支えます。

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