流産や中絶は、妊娠に影響があるの?
妊活と夫婦関係
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これまで数えきれないほど妊活の相談を受けてアドバイスしてきましたが、ほとんどの方が温度差を感じていらっしゃるのが「妊活と夫婦関係」です。
妊活において非常に重要なことの一つが、「夫婦関係」だと思います。
妊娠を望むほとんどのカップルが「女性がリードしている」と思います。
「赤ちゃんが欲しい」と思う気持ちはもちろん男女ともに同じようにお持ちなのですが、妊活に関しての考え方、受け止め方、感じ方がそれぞれ違うと感じます。
子供が欲しい気持ちはいっしょでも女性と男性の考え方の違いでどうしても温度差が生まれてしまい、お互いにストレスが溜まりギクシャクしてしまうことがよくあります。
基本的に女性の方が妊活に熱心なパターンが多いと思います。
そのため女性側のストレスは、
●妊活中なのに夫がタバコを止めてくれない
●排卵日のタイミングなど夫が協力的ではない
●不妊治療をはじめ妊活にかかる費用が捻出できない
など熱心なあまり自分だけが必死になって夫の協力が得られないことにイライラしている方が多いようです。
一方男性側のストレスは、
●妻に対してどのようなサポートができるかわからない、落ち込んでいる妻になんと声をかけていいかわからない
●妊活中心の生活に息がつまりそう、プレッシャーを感じる
●排卵日に合わせる夫婦生活がプレッシャーになり苦痛
逆に男性側は、女性の方が熱心なあまりプレッシャーを感じている方が多いようです。
また悩みの中にもありますが、夫婦関係が悪化すると夫婦生活も減ってしまい、そのため妊娠率が下がってしまいます。
例えば日本は、世界的に見ても不妊率が高く不名誉なことですが「不妊大国」と言えると思います。ストレス、食生活、生活環境など原因は様々ですが、大きな原因のひとつに「夫婦生活の回数」が最も低いことも不妊率を高くしている原因だと思います。
セックスのタイミングや回数が妊娠率にどのように影響を及ぼすのかを調べた研究では、毎日、セックスを行っているカップルの周期あたりの妊娠率は33%、それに対して、週1回では15%と、半分以下に下がっています。
また、通常、人工授精では男性パートナーはクリニックのメンズルームで採精(マスターベーションで精液を採取すること)し、人工授精を行うのですが、その際に2回続けて(1時間以内に)採精し、2回目の精液で使ったところ平均の妊娠率が3倍になったという研究報告がなされています。
このようにセックスの回数が多くなるほど、また、セックス(射精)の間隔が短いほど、妊娠率が2~3倍に高くなることが確かめられています。
また不妊の原因は男女半々だとWHOも発表しておりますが、妊活を積極的にしているのは女性が圧倒的に多く、妊活のために男性が行っていることは少ないように感じます。
また妊活に対して、不妊治療に対してご主人の理解が得られないこともよくあります。経済的な面でも精神的な面でも女性が辛い思いをされていることが多いのではないでしょうか。
やはり妊活における男女の考え方の違いによる意見の食い違いがよく見られます。
「排卵日に行う性交渉のタイミング」「不妊治療など妊活にかける費用」「仕事との両立」などが挙げられます。
タイミングの取り方や不妊治療における費用のこと、次のステップに進むかどうか、漢方薬やサプリメントの選び方など専門的な知識が必要なことが多々あると思います。
上記のようなお悩みに対して、夫婦で話し合うことはとても重要ですが、自分たちで解決できないこともあると思います。
専門的な知識を持つカウンセラーにご相談されることをお勧めいたします。
カウンセリングを受けることで妊娠率が上がるという調査結果もあります。
今回は「妊活と夫婦関係」について述べましたが、夫婦関係を見直すことは、結局のところ妊娠率を上げるための対策になるわけです。ご夫婦で腹を割ってよく話し合い、わからないことや悩みはカウンセラーに相談されると良いでしょう。
私も妊活の専門カウンセラーの一人として、妊活を頑張っておられる方の一助になれるよう日々カウンセリングをしています。気になる方は、ご相談をお待ちしております。