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夏だから口内炎
口内炎とは何か?これはちょっと複雑そうな名前の病気ですが、実際には我々の体内に余分な「熱」が溜まることが原因となる現象です。具体的に言えば、舌や口内に小さな潰瘍(かいよう)ができたり、舌が赤く腫れて痛みを感じることを指します。
例えば、夏が近づいて気温が上がると口内炎に悩む人が増えます。これはなぜかというと、体内の「熱」が高まりやすい暑い季節は、口内炎の主な症状である口の中の痛みを引き起こす潰瘍ができやすくなるからです。さらに、特に暑さに敏感な人やエネルギーがあふれるタイプの人は口内炎になりやすいです。この症状は、その人が活力に溢れているという証拠でもあります。
中医学の視点から考えてみましょう。中医学では、口腔は消化器系を司る脾によって制御されているとされています。そこで、口の中に問題があるときは、まず胃腸の異常が原因でないかを考えます。例えば、口の中の粘膜や歯茎が赤く腫れて痛み、口臭や便秘があるとき、これらの症状は「実熱」という状態が原因である可能性が高いです。
実熱と好きな食べ物の関係
「実熱」とは何かと言うと、体力がある人や肉類、香辛料を好む人によく見られる体内の「熱」の状態を指します。例えば、よくステーキやカレーを食べる人がこれに当てはまります。実熱を治すためには、まず体内の余分な「熱」を取り除くことが大切です。そのための漢方薬として、「黄連解毒湯」がよく用いられます。そして便秘を伴う場合は、「三黄瀉心湯」に変更することがあります。
虚熱と性格
一方で、口内炎が引き起こされる「熱」にはもう一つの形があり、それが「虚熱」です。これは、体液や栄養素の不
足から生じる「熱」を指します。虚熱は、痩せ型の人、更年期の人、神経質な人、または慢性病で体液や栄養素を消耗している人によく見られます。
例えば、痩せていて食欲がない人や、更年期を迎えて体調に変化がある人、またはストレスが多く神経が高ぶる人などが該当します。虚熱を治すには、体液を補充することが重要となります。そのために「六味地黄丸」がよく用いられます。口内炎の場合、熱を取り除くために「知母」と「黄柏」を加えた「瀉火補腎丸」が使われることもあります。さらに、虚熱が強く頭痛やストレス、睡眠不足などを伴う場合は、「黄連解毒湯」を少し追加して調整することもあります。
まとめ
このように、口内炎は体内の「熱」の状態によって引き起こされます。その原因を理解し、漢方薬を適切に利用することで口内炎の症状を和らげることができます。そして、自分の体調を見つめ直すきっかけにもなるのです。