“伝統的食文化”における共有地の悲劇
今年から大学でまちづくり論を担当することになり、その講義資料をまとめています。
“まちづくり”というと昨今のワークショップ型まちづくりのイメージが強いのですが、まちづくりに必要なのは自分たちの暮らしている土地はどんな歴史を歩んできて、どこに向かおうとしているのかをじっくりと楽しみながら想像と夢を広げることなのです。
その一つの例として紹介するために奈良県明日香村と橿原市今井町を歩いてきました。
飛鳥村を歩いていると気づくことは、直線的な圃場整備がなされていないのですが丁寧に手入れされた田畑が広がっている事、そして高圧鉄塔が全く視野に入ってこないのです。さらに家屋の瓦はほぼ同じ色に統一されています。
さまざまな地域の努力が行われている結果だと思いますが、全国の美しい景観が次々と破壊されている現状において、感動を覚える風景でした。
この地には亀石という明日香村観光のシンボルのような存在なのですが、この石がさりげなく置かれているのです。そして落書きなどの悪戯も行われていません。
このまちを歩いていると観光客もそのような心が湧かない空気があるような気がします・・・もちろん勝手な憶測ですが(笑)
もう少し時間を掛けてあるいてみたいと思います。