【その2】「失敗」するな!と教え込まれた結果は?

◆コラムの動画版YouTubeを、10/16木曜日 18:00より配信開始!
https://youtu.be/KGEddHnKvzM
「そんな言い方しなくてもいいのに…」
「なんであの人の一言で、こんなに落ち込むんだろう…」
誰にでも、心に刺さる“他人の一言”があります。
相手に悪気がなくても、自分の心が反応してしまう。
その結果、気持ちが沈んだり、やる気を失ったりしてしまう――。
今日は、そんな「他人の言葉に振り回されない心の防御壁」についてお話しします。
■1.まず知っておきたい:“言葉の影響”は、あなたの中で起きている
他人の言葉があなたを傷つけるように感じても、
実は「言葉そのもの」があなたを攻撃しているわけではありません。
私たちが反応しているのは、“自分の中の解釈”です。
たとえば、上司に「もっと頑張って」と言われたとき、
「まだダメだと言われた」と落ち込む人もいれば、
「期待されてる」と前向きに受け取る人もいます。
同じ言葉でも、感じ方が違うのは、
あなたの“心のフィルター”を通して受け取っているからです。
つまり、
「言葉の影響」=「相手の発言 × 自分の解釈」。
この仕組みを理解するだけでも、
他人の一言に心を揺らされにくくなります。
■2.心の防御壁を作る3つのステップ
①「距離を置く」ことを許可する
嫌な言葉を言う人とは、無理に仲良くしなくていい。
「この人の言葉は今の自分に必要ないな」と思ったら、
心の中で“距離”を取ることを自分に許してあげましょう。
物理的に距離を取れなくても、
“心の距離”を少し置くだけで、ダメージは減ります。
②「相手の背景」を想像してみる
他人の言葉は、その人の価値観やストレスの反映です。
たとえば、いつも他人を批判する人は、
実は自分に厳しすぎるタイプかもしれません。
「この人、今ちょっと余裕がないんだな」と思えた瞬間、
言葉の矢はあなたに刺さらなくなります。
③「自分軸」で受け止め直す
他人の意見を“絶対的な正解”だと思わないこと。
「そういう考え方もあるね」「でも私はこう思う」でOKです。
大切なのは、“他人軸”ではなく“自分軸”で生きること。
自分の価値観をしっかり持つ人は、
自然と他人の言葉に左右されなくなります。
■3.「防御壁」を持つ人ほど、優しくなれる
心に防御壁ができると、
実は“冷たくなる”のではなく、“優しくなれる”のです。
他人の言葉にいちいち傷つかなくなると、
余裕が生まれ、他人を許せるようになります。
逆に、心が疲れているときほど、
小さな一言にも過敏に反応してしまいます。
だからこそ、日常的に“心を整える時間”を持つことが大切です。
深呼吸、散歩、音楽、ストレッチ――
自分の心を回復させる「セルフケアの時間」を確保しておきましょう。
■4.まとめ|「防御壁」は“無関心”ではなく“成熟”の証
他人の言葉を気にしすぎる人ほど、
責任感が強く、誠実で、優しい人です。
でも、その優しさが「自分を苦しめる方向」に向かうと、
心が疲弊してしまいます。
“他人の一言”に振り回されないことは、
冷たいことではなく、「自分を守る知恵」です。
心の防御壁を築くことは、
無関心になることではなく、成熟していくこと。
これからは、誰かの言葉に心がざわついたとき、
こうつぶやいてみてください。
「ああ、これは相手の世界の話だな」
そう思えるだけで、あなたの心はぐっと軽くなるはずです。



