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加藤武範プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

有料老人ホーム 虐待疑い

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

有料老人ホームにお父様(認知症)を預けている娘さんからこんな相談がありました。
「腕に痣ができています。先々月も先月も痣がありました。こんな事は言いたくないのですが、施設の虐待の可能性はありませんか?」
よくよく話を聞いていくと、施設にも痣の事を何度か確認したのですが、「ベッド柵やトイレのペーパーホルダーにぶつけている…」との返答であったようです。実際そうなのですが…。
娘さんが知り合いの介護職経験者に相談したところ、「ベッド柵にクッションカバーをかければ?」と提案されたそうで、なぜ、施設なり、ケアマネなり、デイサービスなり、お父様に関わる人達から、ベッド柵にクッションカバーの提案が無かったのか?残念で仕方ない…との事でした。
また、娘さんより「実は有料老人ホームの施設長が苦手なんです…いつも質問すると話が長くて…施設長からの電話は出ない様にしていました。」と衝撃の発言がありました。

この話を聞いて、介護関係者と娘さんの信頼関係が構築できていないケースだなあと感じました。
娘さん、介護関係者(施設、デイサービス、福祉用具、居宅の各責任者)を施設に集めて、緊急の会議を開催しました。

今回の一番の問題点は、
高齢者の腕に痣ができるのは、日常茶飯事(高齢者あるある)で、介護関係者は、腕の痣の存在は認識していましたが、特別に問題視していなかった…という点です。
これに対して、娘さんは、こんなに腕に痣ができるのは、施設からおかしな扱いを受けているのではないか?という疑いの目を向けていた訳です。また、関係者も腕の痣を放置して、真剣に父親と関わっていないのではないか?と考えていた訳です。

一般の方と介護のプロとの考え方の溝…やはり、これは介護関係者に問題があったと考えます。腕の痣の連絡や説明、痣ができない様にする対処法、関係事業所間の連携不足、施設に対する不信感など、もっと早い段階で動けることが多々ありました。われわれ介護業界に携わる者の怠慢が招いた事態だと考えます。
会議の最後に、関係者全員で、ご本人さんと娘さんに深く謝罪をしました。

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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