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有料老人ホーム 入居

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

先日、鍼灸治療院を営んでいる友人が、お母様を自宅近くの有料老人ホームに入れることになりました。弊社の福祉用具レンタルを利用して頂けることになり、私も入居の際に立ち会わせてもらいました。

お母様は隣県で一人暮らしを10年以上されていましたが、最近は、認知症も出てきて要介護1の状態でした。排泄の失敗があったり、お金のトラブルがあったり、少しづつ近所の方々にも迷惑をかけるようになってきた様で、施設入居の方向となりました。
入居当日は、家族が総出で、本人さんは友人の娘(本人からすると孫)に手を引かれ、有料老人ホームの部屋まで来たのですが、施設入居する事に本人は全く納得がいっていません。自宅はリフォームするので、仮住まい…という設定らしいのですが…
「私は、こんな所に入りたくない」「〇〇村に帰してくれ」「すぐに帰ります!」泣き叫んでいます。
息子さん(私の友人)、施設担当者、ケアマネ、私とサービス担当者会議を行いましたが、「しばらく大変そうですね…」となりました。

二日ほど経過した夜、友人に「お母さんどう?」と連絡すると
友人「だいぶ興奮していて大変らしいです。安定剤を使って、夜は寝てもらうようにするみたいです」と返事がきました。
私も母親を施設にお世話になっていた先輩としてこんな返信をしました。
私「お母さんの事、あんまり気にしない方が良いよ。施設がやりたい様にさせてあげるのが、大事と思います。一週間は大変…二週間経てば落ち着くかも…でも、認知症が進んだり、歩行がさらに不安定になる…と思います。でも、施設に預けるって事は、そういう事!複雑な思いをするでしょうが、腹を括ろう〜
□□君は、ここまでよく頑張って、面倒見てきたよ〜お母さんの事は、施設にお任せして、自分達の生活に注力しよう」

友人は鍼灸マッサージ師なので、定期的にマッサージをしに母親のもとを訪れるそうです。そもそもその施設も友人が仕事で出入りしていた施設でお互いの信頼関係がある間柄です。ある程度、そういう介護の世界にも携わってる友人でも、母親の施設入居と母親のその様子を見て、相当気持ちがひるんでいる様子が伺えました。

お母様の遠く故郷を離れ、いきなり施設に入る事ができない…その気持ちも理解できますが、家族はその気持ちに最後まで寄り添う事ができるか?というと、無理があると私は考えます。どこかで折り合いをつける必要があるのではないでしょうか?

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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