腕枕がないと、続かない

蛯原健治

蛯原健治

テーマ:組織づくり チームビルディング 事業承継

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。



前回は、「まず、イケメンであれ」というテーマで、
商品=信頼の入口であることをお伝えしました。


無農薬米づくりから始まり、2年かけて酢になる。
そこまでやり切るからこそ、選ばれる。


では、商品が良ければ、それで十分なのでしょうか。


答えは、NOです。


私たちが持ちがちな常識はこうです。

「いい商品ならリピートされる」

品質が高ければ、
お客様は自然と戻ってくるはずだ、と考えます。


しかし現実は違います。

いい商品なのに、続かない。
一度は買われるのに、関係が深まらない。


人は商品ではなく、体験で関係を続けるからです。


飯尾醸造の面白いところは、
この「体験」が最初から設計されていたわけではないことです。


もともと田植えは、社員でやり始めたそうです。
ところが杜氏が米づくりの作業を嫌がった。


そこで出てきた発想が、

「じゃあ、お客様にやってもらおう」

普通は出てこない判断です。


しかしこれが結果的に、
非常に強い体験価値を生みました。


自分が植えた米が、酢になる。
商品との距離が一気に縮まる。


さらに象徴的なのが、手巻き寿司のイベントです。


お客様と一緒に楽しむ中で、
「もっと美味しいシャリとは何か?」という探求が深まっていく。


そこからシャリの研究が進み、
やがて「シャリサミット」へと発展。


結果として、鮨業界の中で
“シャリといえば飯尾醸造”
というポジションを確立していきます。


ここが重要です。


体験は単なるサービスではなく、
ブランドと事業を押し上げる起点になる
ということです。


田植えも、手巻き寿司も、
最初から戦略的に設計されたものではありません。


しかし、起きたことを受け止め、
意味づけし、磨き続けた。


その結果、

顧客体験 → 学び → 専門性 → ブランド

という流れが生まれています。


商品だけだと、比較されます。
価格や機能で選ばれ、他に良いものがあれば乗り換えられる。


しかし体験があると、

「この人たちから買いたい」
「また関わりたい」

に変わる。


人も同じです。

イケメンでも、会って楽しくなければ続かない。
一緒に過ごす時間があるから、関係が深まる。


あなたのサービスはどうでしょうか。


商品としての価値はあっても、
その先の「体験」は設計されているでしょうか。


そしてその体験は、単なる満足で終わっていないでしょうか。


その体験は、次の価値やブランドにつながっていますか?


ここを考えることが、
単なるリピートではなく、関係性の深化につながります。


次回は最後の要素、

ビジョン=夢を語る

なぜ応援される会社と、されない会社があるのか。
その違いを見ていきます。



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蛯原健治(コンサルタント)

EBIマネジメントオフィス

チームビルディングコンサルティングにより、リアルな経営課題の解決、次世代の経営チームづくり、従業員の成長を三位一体でサポートし、持続可能な企業経営に結び付ける。

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