特定就職困難者雇用開発助成金について(就職が困難な人を雇い入れた時に)
助成金をご存知ですか?
このところ助成金についてのお問い合わせを受けることが増えましたので、数回に分けて雇用関係の助成金についてお話していきたいと思います。
早速ですが、皆様助成金をご存知ですか?
簡単に説明しますと、「国や地方公共団体から支給される返済不要なお金」です。
私たち社会保険労務士が取り扱う助成金は主に雇入れ関係や人材育成関係といった雇用関係の助成金なのですが、それだけでも数十種類以上あり、それだけ助成金を受給できるチャンスもあるということになります。
あまり知られていませんが、雇用関係の助成金の原資は使用者の方が納付されている雇用保険料の一部です。
活用しない手はありませんね。
助成金はどんな企業でももらえるの?
では、助成金はどんな企業でももらえるのでしょうか?助成金をもらうためには、各助成金に共通の要件と各助成金に設けられている個別の要件を両方クリアーすることが必要です。個別の要件については具体的な助成金の説明の際に挙げていくとして、次の項目では各助成金に共通の要件を見ていきたいと思います。
各助成金に共通の要件
○受給できる事業主
1.雇用保険適用事業所の事業主であること
2.支給のための審査に協力すること
(1)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること。
(具体的には、労働者名簿、出勤簿・タイムカード、賃金台帳等が最低限必要です)
(2)支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局長等から
求められた場合に応じること。
(3)管轄労働局の実地調査を受け入れること など
3.申請期間内に申請を行うこと
×受給できない事業主
1.不正受給をしてから3年以内に支給申請をした事業主、あるいは支給申請日後、支給決定日
までの間に不正受給をした事業主
2.支給申請日の属する年度の前年度より前のいずれかの労働保険料を納付していない事業主
3.支給申請日の前日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、労働関係法令の
違反があった事業主
4.性風俗関連営業、接待を伴う飲食店営業又はこれら営業の一部を受託する行う事業主
5.暴力団関係事業主
6.支給申請日または支給決定日の時点で倒産している事業主
7.不正受給が発覚した際に都道府県労働局等が実施する事業主名等の公表について、あらかじめ
同意していない事業主
一見ハードルが高いようにも見えますが…
前項の条件を見ると、一見ハードルが高いようにも見えますが、まずは適切な労務管理(法律上作成が
求められている帳簿の整備等)、労働保険の期限内の納付を行っていただくことが、助成金受給への
第一歩となります。
次回からは、具体的な助成金についてのお話に入っていきたいと思います。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。