温泉はチタン・プラチナのピアス・ネックレスは大丈夫?
泉質を味わい広いお風呂でゆったりくつろぐ。温泉はリラックス効果の高い場所です。
ところがさまざまな所から人が集まり、いろいろな世代の人が憩う温泉の入浴マナーは、守られていなかったり、解釈が少しずつ違っていることがあるようです。
今回のコラムでは
・温泉を利用する前に知っておくべきこと
・入浴前に心得ておきたいこと
・入浴中に守りたい決まりごと
・入浴後の注意点
についてお話します。
温泉でのマナーの多くは、まわりへの気づかいから生まれたものです。清潔で居心地のいい空間をキープするには、温泉利用者ひとりひとりの心がけがとても大切です。また、禁止事項もあることを知っておきましょう。
入浴前のマナー:温泉施設を訪ねる前にチェックしておくべきこと
ほとんどの温泉施設で、入れ墨があると入浴はできなくなっています。手や足などの部分的なタトゥー、小さなタトゥーでも同様ですので、各施設のホームページなどでチェックしておきましょう。
また、包帯やサポーターを巻いたままの入浴もできません。
通常の入浴と同じですが、熱がある場合は症状が悪化する可能性もあるので温泉に入るのは避けてください。
飲酒をしている場合も酒量や酔い方によっては、血圧低下につながったり不整脈を起こすこともあります。足元がふらついて、転倒するなどの事故が起きる可能性もあり危険です。
生理中は免疫力が低下し感染症にかかりやすくなります。どんな生理用品を使用していても衛生的に好ましくないので、公共の場での入浴は控えるのがマナーです。
お子さん連れの入浴に関しても決まりがあります。
10歳以上であるか、身長120cm以上のお子さんを伴っての男女混浴は禁止されています。
温泉内で騒いだり走ったり、大きな声で話すなどの迷惑行為はマナー違反となるので注意しましょう。小さなお子さんから目を離さないことも、温泉での親のつとめです。
女性に多いロングヘアは、必ず濡れない位置でまとめるようにしましょう。肩より長いと髪が湯船につかって、見た目にも不衛生です。タオルで包んだりシャワーキャップをかぶるとすっきりします。
お湯に入る際には、浴槽にタオルを持ち込まないのもマナーです。体にタオルを巻いて入るのもNGです。テレビや雑誌で見かけるのは特別な許可を得て撮影している場合です。
また通いなれた温泉でも、「マイ桶(おけ)」などを持参するのはやめましょう。
入浴中のマナー:人に迷惑をかけない行動をとる
脱衣所からお風呂に入って、最初にすることは掛け湯です。体を温度や泉質にならすためにも大切ですが、汚れを落とすつもりで丁寧にお湯を掛けましょう。周囲の人も見ています。特に腰まわりは念入りに。共同浴場におけるマナーです。
泳いだり、ふざけてしぶきを上げるなどの行為は厳禁です。
いろいろなタイプのお風呂を楽しむために、ひとりで1カ所を独占することなく、譲り合って利用しましょう。
サウナには体を拭いてから入りましょう。ずぶ濡れのままだと敷きマットを濡らしてしまいます。たっぷり汗をかく場所なだけにまわりの人も不快に感じます。サウナの使用は、絞ったタオルで体の水分を拭き取ってからにしましょう。
サウナから出たあとは、開いた毛穴を引き締める水風呂がおすすめですが、大量にかいた汗には老廃物や角質が含まれています。シャワーや掛け湯で汗を流して浴槽に入るのがマナーです。
岩盤浴の設備があるところでは、意外に声が響きやすいので注意が必要です。寝そべって隣同士でおしゃべりするにも限度があります。
ご家族やお友達同士、カップルでの利用の場合、つい話に花が咲くこともあるかと思います。場所柄を考えて控え目にするよう心がけましょう。
また、サウナや岩盤浴で本気で寝込むのも迷惑行為です。
せっかくの温泉だからといって、脱水症状になるほどの長湯は禁物です。休憩したり給水したりしながら、湯あたりしないように注意しましょう。
ほてった体でひと休みなのでしょうか。浴槽の淵などで横になる姿をたまに見かけます。その場所がじゃまにならないか、また目のやり場に困るような格好になっていないか、周囲への配慮が必要です。お湯の合間の休憩は、決められた休憩スペースでとるようにしましょう。
温泉から上がる時にシャワーを浴びる人も多いようですが、それではせっかくの温泉成分が流れてしまいます。温泉成分の浸透効果は、3時間ほど持続すると言われています。
上がり湯をするなら、シャワーではなく温泉湯口からお湯を取り、適温に冷ましてからかけましょう。
備え付けの洗面器や椅子は、最後にザッと流して元の位置に戻しましょう。
使い切りシャンプーなどの切れ端が残っていることもあります。ゴミは小さなものでも置きっぱなしにしないように、きちんと後始末しましょう。
入浴後のマナー:最後まで気持ちよく温泉を楽しむために
お風呂を出る時には、中で使ったタオルをギュッと絞り体を拭いて、床を濡らさないよう心がけてください。
「すぐにバスタオルで拭くから問題ない」といった思い違いをしている方が多いです。自宅のようにバスタオルが手に届くところにあるわけではありません。
浴場から脱衣場に移動して、一般的には衣類やタオルを入れたロッカーの所まで歩くことになるでしょう。大勢の人がペタペタ歩いてしずくがたれると、とても不快指数の高いフロアになってしまいます。
また、体に皮膜として残ったせっかくの温泉成分をバスタオルで完全に拭き取ってしまうより、絞ったタオルで拭いた方が潤いも残り、心地いい湯上がりになるのではないでしょうか。
入浴後にお水を飲んでいる光景をよく目にします。単にのどが渇くからという理由もあるのでしょうが、これはとても良いことです。
温泉入浴での発汗により、血液の粘度が上がっているので、ドロドロの血になるのを防ぐという意味があります。