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コラム
話すことは“離すこと”と言われる理由
2024年1月11日
心の健康を促進する文化が日常に根づくことを願い,毎月11日をストレスマネジメントの日と決めて,心のケアについて発信しています。
震災から10日。
あらためて被災された皆様へのお見舞いと,お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
メディアから心のケアに関する情報が出されるようになってきました。
その中で,心の健康を保つためにも対話をしましょうという報道がありました。
「話すことは“離すこと”です。辛い思いを吐き出して手離しましょう」などと聴くことがありますが,体験したことが離れてなくなることはありません。
心のケアは吐き出して楽になるということではありません。
しかし,話すことは抱えているものを扱える程度に離すこと,距離をとることとは言えそうです。
話すためには,体験したことを言葉にする必要があります。言葉にすることで体験を眺めることができますし,言葉にするから対話や話し合いができる。つまり,体験を扱うことができようになるということです。
パソコンを抱えていてはキーボードを打つことができませんし,少し離れているから扱うことができる。
これと同じようなことだと思います。
心に抱えながらも扱えない問題を言葉にし,それを安心できる相手と対話という表現方法でやり取りする。そのプロセスを通して少しずつ混乱した心が収まっていくものだと思っています。
お子様をお持ちの方や子どもの支援に携わっているみなさまへ
ご様子で気がかりなことはありませんか?
大人と同じように言葉で表現することが難しい子ども達は,さまざまな心身の反応として表現されることがあります。
例えば,甘えてきたり,赤ちゃん返りをしたり,眠れなくなったり,食欲がなくなったりと。
日本ストレスマネジメント学会災害支援実践領域部会では,災害時の子どものストレスマネジメントに関する情報やリンク集,弊社顧問でもある冨永良喜氏から災害時の時期に応じた心のサポートについて発信しています。
被災地に限らず,子育てをされている養育者のみなさまにも有益な発信が行われています。
お役に立つ情報があれば幸いです。
「災害時の子どものためのストレスマネジメント」
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