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いい仕事は、頼み方と話し方で決まる ~クリエイターが思わずうなずく、依頼のコツ~【新・ブランディングのチカラ】

渡邊リシア

渡邊リシア

テーマ:ビジネス



デザインや制作を依頼する立場になったとき、こんなふうに感じたことはないでしょうか。

「こんなことを言っても、いいのだろうか」
「おまかせしたほうが、楽かもしれない」


その気持ちは、とても自然です。
けれども、つくる側として、はっきりお伝えできることがあります。

クリエイターは、「きちんと頼んでくれる方」が大好きです。

今回は、依頼する側の皆さまへ。
つくる側が思わずうなずく、仕事をスムーズに進めるための「頼み方」をお話しします。

実は、同じ予算、同じクリエイターであっても、仕上がりに大きな差が出ることがあります。
その差をつくるのは、センスでも運でもありません。クリエイターと、話したかどうかです。

同じクリエイターでも、結果に大きな差が出ます


ここで、ひとつ、本当のことをお伝えします。

同じクリエイターに、同じ予算でご依頼いただいても、頼み方によって、仕上がりは大きく変わります。

目的が見えているご依頼は、つくる側が迷わず動けるため、提案も深くなります。
反対に、目的も、決める方も曖昧なままだと、確認と手探りに時間を使ってしまいます。本来であれば、その時間を「もっといいもの」のために使いたいのです。

クリエイターの力は、依頼する方が引き出すものでもあります。その差は、思っているより、ずっと大きなものです。

最初に伝えていただきたい、三つのこと


この三つで、仕事の8割が決まります。

① 目的
② 予算と期限
③ 決める人



① 目的


何のために、誰に向けて、何が変わったらうれしいか。
一文で十分です。たとえば、「新しいお店を、30代の女性に知っていただきたい」。
目的が見えると、クリエイターの手は一気に動き出します。

② 予算と期限


これは、つくる側にとって、本当に助かる情報です。
金額を言いにくいときは、幅でも構いません。「このくらいで、できることを教えてください」とお伝えいただければ、最も合う提案を選ぶことができます。

③ 決める人


最終的に決めるのは誰か。その方にも、最初から加わっていただきます。
「社長に確認してから」「ご家族に聞いてから」と、あとから出てくると、仕事は最初に戻ってしまいます。

そして、クリエイターと話してください


メールや依頼書だけで済ませず、30分で構いませんので、顔を見て、声で、お話しください。
話すことで、文字には表れなかったものが見えてきます。

  • 言葉にならなかった、好みや温度
  • 口には出さなかった、不安
  • 本当の目的は、別のところにあったという気づき


クリエイターは、質問をしながら、それらを引き出すことを仕事にしています。
ですから、上手に話そうとする必要はありません。

  • 「まだ、迷っています」と伝えて構いません
  • 質問されて、「わからない」とお答えいただいて構いません
  • 結論から話さなくて構いません


話し合って進めた仕事は、提案がその方の「らしさ」に近づきます。やり直しが減り、予算の中で何を優先するかも、決まります。
最初の30分が、最後の仕上がりを、最も大きく変えます。

進めている間の、ちいさなコツ


  • 「いい感じに」より、「好き」と「苦手」を伝える
  • 素材(写真・文章・ロゴ)は、早めに用意する
  • 連絡の窓口を、ひとつにする
  • 確認の返事は、期限を守る


とくに、「好き」と「苦手」は、画像が一枚あるだけで、十分に伝わります。
また、返事のないまま待つ時間は、つくる側にとって、最もつらい時間のひとつです。

「途中で、やっぱり変えます」について


ここは、少しだけ、正直にお話しします。

気持ちが変わることは、悪いことではありません。進めてみて、はじめて気づくこともあります。
つらいのは、変わること自体ではなく、決めていない状態で進んでしまうことです。

もし、変えたくなったときは、次の三つを心がけてみてください。

  • できるだけ早く、伝える
  • 何が、どう変わったのかを、言葉にする
  • 「修正」ではなく、「追加のご相談」として話す


この三つがあれば、クリエイターは前向きに、いっしょに考えてくれます。
そして、最初の三つが決まっていれば、「やっぱり変える」は、ほとんど起こりません。

いちばん効く、ひとこと


仕上がったものをご覧になったとき、「ありがとうございます」に、ひとつだけ足してみてください。

「ここが、とても好きです」


具体的なひとことは、つくる側の心に、ずっと残ります。そして、次の仕事の力になります。

今日からできること


これから依頼しようと考えていることを、ひとつ思い浮かべてください。
そして、メモに三行、書いてみてください。

  • 目的:
  • 予算と期限:
  • 決める人:


このメモを持って相談にいらっしゃるだけで、仕事の進み方は、きっと変わります。

次回は、少し先にお伝えしたい、新しいはじまりについてお話しします。

渡邊リシア

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渡邊リシア
専門家

渡邊リシア(デザイナー)

STUDIO16 

漠然とした想いを、センスよく"見える形"に変える。実現までの流れや仕組みまで設計し、事業の成長を後押しする。名刺一枚から街づくりまで、境界を作らない。

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