知っておきたいダイヤモンドのカットの種類
原石からダイヤモンドを加工する工程について
ダイヤモンドを原石から削り出し、デザインを作り上げるためには、全部で6つの工程があります。それぞれの工程について、詳しく見ていきましょう。
【1:Cleaving(クリービング)】
ダイヤモンドの原石には不純物が混ざっています。それらを取り除く作業が、クリービングです。ダイヤモンドの原石を割っていき、不純物が混ざっている箇所や欠陥がある部分を削っていきます。
【2:Sawyer(ソーヤー)】
通常、このソーヤーという方法は、1つの原石を二分割して、ダイヤモンドを2個取る場合に行います。
【3:Cleaning(クリーニング)】
ダイヤモンドの分割を行った後は、カットしたダイヤモンドのクリーニングを行います。ダイヤモンドは薬品に強い性質を持つため、ダイヤモンドの原石を薬品に漬け込み沸騰させます。この作業を行うことにより、硫酸などの薬品がダイヤモンドの色を徐々に透明にしていきます。作業を進めていき、ダイヤモンドが透明な黄色に変化したら、メタノールを染み込ませた布で丁寧に拭きます。
【4:Brutter(ブラッター)】
ブラッターの工程では、クリーニングしたダイヤモンドの原石をさらに削っていきます。この作業を行うことにより、最終的なデザインを作り込みやすくなります。あくまでも荒削りですが、微調整を行いながら少しずつカットしていきます。
【5:Polisher(ポリッシャー)】
ブラッター工程で荒削りが完了したら、ここからはポリッシャーで最終的な形を整えていきます。
このポリッシャーを行う際は、石の目に気をつけながらカットを行う必要があります。
石の目を正しく読みながらカットできるかどうかにより、最終的な完成度が異なるため、非常に重要な工程です。16面体・24面体など最終的なデザインに合わせてカットを施します。
【6:Girdle(ガードル)】
ガードルとは、ダイヤモンドの強度を増すために作る部分です。ダイヤモンドの上部(クラウン)と下部(パビリオン)を分ける境目で、正面から見た場合はダイヤモンドの外周部分=縁がガードルにあたります。
ダイヤモンドを地金にセットする際、このガードル部分で固定します。そのため、デザインに応じてガードル部分に厚みをもたせ、地金にセットできるようにします。
ガードルが薄いと欠けやすくなりますが、厚すぎるとダイヤモンドの輝きに影響を与えてしまうため、非常に重要な工程です。
ガードルを行うための機械には最新のコンピューターが搭載されており、自動でGirdle(ガードル)部分を削ることも可能です。
ダイヤモンドジュエリーを作り上げるためには上にご紹介したように、多くの工程があります。機械を使用しながら行える作業もありますが、まだまだ職人の経験によって支えられている作業も非常に多いと言えます。