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廣瀬貴志

失敗しない不動産・建築業者選びのプロ

廣瀬貴志(ひろせたかし)

住まいづくりの相談窓口「hi-s」(ハイズ)/ヤマイチ株式会社

コラム

財産としての土地は今どうなのか?

2020年8月20日 公開 / 2021年2月26日更新

テーマ:家づくり相談

コラムカテゴリ:住宅・建物




住宅用地としての土地購入を検討するときに立地は気になりますよね。

学校校区や距離、利便性、環境など様々な項目を考慮して住宅用地の購入を検討します。

その中でも‟このエリアは今人気があるから、高くても購入しよう”と思うこともあるのではないでしょうか?

富山県の中にもそんなエリアが現在何か所か見られます。

住宅を購入する際にそんなエリアを検討される方も少なくありません。

でも人気のエリアの価格は相場から比較すると金額が高いです。

そんなときに考えるのは

“土地は財産だから”ということ。

本当にそうでしょうか?


人気のエリアの土地は、売却を考えると値崩れはしにくく、購入時の金額で売れることも少なくありません。

地価が上がれば、購入時よりも高値で売れるかもしれませんよね。

昔は安い時に購入し、地価が上がった時に売却し利益を得る、“土地ころがし”で儲けていた時代があります。

そう考えると土地は利益を産む物でもあるのでしょう。

文字の持つ意味を考えても、「財産=個人・家・団体などが所有する、金銭や土地・建物・家具・商品など経済的価値がある物の総体」ということなので、やはり“土地は財産”は正解なのですが、多くの方が思っておられるニュアンスとはちょっと違う気がします。

どちらかというと、土地は値崩れしなかったり、お金を産むような意味合いの“財産”のイメージを持っておられる方が多いように感じます。

では現在の土地の立ち位置はどうでしょうか?






土地の価格は地価という指標はありますが、実際には需要と供給のバランスで決まるといってもいいのではないでしょうか?

いくら土地の地価が高くても、買う人がいなければお金にはなりません。

買う人がいても、多くの土地があれば価格競争になり、価格が下がっていきます。

そのバランスがこれからは崩れていく傾向になるので、土地の値段が上がるということはよっぽどのことがないとあり得ないというのが現状です。

なぜバランスが崩れていくのでしょうか?

その答えは、少子化・インフレにあると考えます。

少子化が進むことで、住宅を購入する人が減り、土地を購入する人も減りますよね。

またインフレが進むと経済的に格差が出ることで、住宅購入の予算額が下がっていくということです。

ですから今は人気のある地域にあって価格が高い土地でも、将来はほぼ価格が下がっていくのが予想されます。

時代によってニーズは変化していきます。

今は人気のエリアでも、この先のことはわかりません。

大型ショッピングセンターがあるからと考えて土地を購入しても、閉店してしまえば価値が下がります。

今は同世代が多い団地でも、将来は子供が少ない年配中心の団地になってしまうかもしれません。

そうなってしまうと土地の価値はグンと下がってしまうことが多いでしょう。

だからこそ、土地は財産という考え方でも、経済的利益を考慮した“財産”という考え方で住宅用地を購入すると、後々後悔してしまうでしょう。

このコラムを読んで、ドキッとした方は一旦計画を見直したほうがいいかもしれません。

もし立ち止まって見直したとき自分たちの住宅購入計画に迷ったら、私たちがお手伝いしますよ!

お気軽にご相談ください。

この記事を書いたプロ

廣瀬貴志

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