たるみ治療における盲点
一部改編して投稿します。
PRPF治療では「目立つしこり」や「過剰な膨らみ」といった副作用は生じないのですが、もし欠点があるとすると、それは「再生の度合いに個人差があること」ではないかと思います。もっとはっきりいうと「期待したほど再生が得られないケースがある」ということです。
これは10年以上実施してきた個人的な見解です。
厳密にいうと欠点というよりも再生医療の宿命と表現した方がよいかもしれません。とはいえ、患者さんにとっては欠点であることには変わりないでしょう。
このような差がなぜ生じるのか?というと、それはPRPF療法の主役である患者さんご自身の血小板が元々どのくらい元気か?(充分なサイトカインを放出できるのか?)や、注入部周辺の環境がどの程度良好か?などの違いが影響しているのではないかと考えています。だって、20歳代の人と80歳代の人が同じやり方でよいはずがありませんよね?
なので、患者さんごとに採血量や添加する成長因子の量、さらには注入の仕方などを変えているのです。
それでもどうしても再生度合いに違いがあるのが正直なところです。難しいのは事前にそれが明確にわからないことです。これは今以上に経験を積んでいくしかないと思います。
とはいえそれを差し引いても優れた治療法だと思っているからずっと続けているわけで、支持してくださる方が誰もいなければとっくにやめていたでしょう。



