よくある話
いきなりですが少し厳しく言わせていただきます。
「とりあえずレーザーだけすれば何とかなると思っておられる方が多過ぎます」
極端な話、レーザーをすること自体は特別大層なことではありません。
決めた場所に光を当てさえすれば後は痂皮を経て勝手に治ってくれるのですから。
痂皮が取れるとともにシミが無くなっているのが確認できますが、ここからこそが極めて重要な時期に突入だと思っています。
これは日本人の肌質上止むを得ないのですが、程度の差はあれ約50%の方に色素沈着が生じてくる印象を持っています。つまり2人に1人は一旦はきれいになったと思ったのに、あたかもまたシミができたかのように黒ずんでくるのです。
これがレーザー後(炎症性)色素沈着というものです。
一部の例外を除き、この回復には想像以上の時間を要します。
そのため痂皮が取れた段階で診察を行い、色素沈着の可能性がある方には何らかの外用薬をお出しするようにしています。何をお出しするかは事前に決めているわけではありませんが、肌の新陳代謝を正常化する目的でレチノールを、メラニン色素が増えないようにする目的でハイドロキノンを用いることが多いです。また肝斑がある場合はトラネキサム酸を内服します。