CT・MRI保有施設の現状 ― 地域医療を支える画像診断インフラの実態

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔読影

CT・MRIは、がん、脳卒中、心疾患などの早期発見・診断に欠かせない医療機器であり、地域医療を支える重要なインフラです。しかし、その保有状況は病院規模によって大きな違いがあります。

病床規模別に見ると、CTの保有率は20~99床の病院で約70%、100~299床で約76%、300~499床では約89%、500床以上では約97%となっており、大規模病院ほどCTの整備が進んでいます。一方、MRIの保有率は20~99床では約22%にとどまるものの、100~299床では約43%、300~499床では約67%、500床以上では約83%まで上昇しており、MRIはCT以上に病院規模による差が大きいことが分かります。

近年ではCT・MRIの普及により画像検査件数は年々増加していますが、設備が整っているだけでは十分ではありません。撮影された画像を迅速かつ正確に読影する画像診断専門医の確保が大きな課題となっています。特に中小規模病院では専門医の常勤配置が難しく、十分な画像診断体制を維持できないケースも少なくありません。

こうした課題を解決する手段として期待されているのが、病院間連携による遠隔画像診断です。受信側の画像診断専門医が遠隔で読影を支援することで、病院規模や地域にかかわらず質の高い画像診断を提供できる環境が整いつつあります。今後は、医療機器の普及に加え、ICTを活用した画像診断ネットワークの充実が、地域医療のさらなる質の向上につながることが期待されています。

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