【金融サクッと!】老後資金2000万円を運用する前に確認すること 老後資金2000万円の資産運用おすすめ【パート1/6】

五十嵐修平

五十嵐修平

テーマ:コラム

皆様、こんにちは。株式会社バリューアドバイザーズの五十嵐です。

前回までは全9回にわたり、「40代セミリタイアの必要資金」について詳しく解説してまいりました。

セミリタイアに限らず、退職金や長年の蓄えで「老後資金2,000万円」を手にした際、「このまま預金に置いておいていいのだろうか」と運用の検討を始める方は少なくありません。

しかし、ここで多くの方がハマってしまうのが、「いきなり運用商品(何を買うか)から選ぼうとしてしまう罠」です。自分に必要な生活費や年金額、突発的な支出を整理しないまま投資を始めてしまうと、相場が下落した際に生活費に困り、安値で損切りせざるを得なくなってしまいます。

全6回でお届けする新シリーズ。第1回目となる今回は、「老後資金2,000万円を運用する前に確認すること」をテーマに、年金と生活費の差額把握やまとまった支出の想定、取り崩し前提の資金分類について詳しく解説していきます。失敗しない資産運用の確かな土台作りとして、ぜひ最後までお付き合いください。

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「老後資金2000万円の資産運用おすすめ」連載目次

第1回:老後資金2000万円を運用する前に確認すること
第2回:2000万円をすべて運用に回さないほうがよい理由
第3回:知っておきたい!老後資金を守りながら運用する方法
第4回:【取り崩し順で差がつく】老後資金の配分例
第5回:老後の2000万円運用で避けたい5つの失敗(公開予定)
第6回:2000万円を取り崩しながら運用する考え方(公開予定)


老後資金2000万円を運用する前に確認すること

商品の話に入る前に、「この2000万円を何のために使うのか」「いつ・いくら必要なのか」を整理する必要があります。準備が整わないまま運用商品を選ぶことは、失敗の入口となってしまいます。

年金収入と毎月の生活費を把握する

2000万円の運用設計を考える前に、まず毎月いくら不足するかを計算してください。「年金の見込み額」から「毎月の生活費」を引いた差額が、取り崩しの起点になります。

生命保険文化センターの調査(2022年度)によると、夫婦2人世帯の老後最低日常生活費の平均は月約23.2万円、ゆとりある生活費は月約37.9万円とされています。年金収入が月18万円であれば、最低生活費だけでも月5万円以上の不足が生じる計算です。ねんきんネット等でご自身の現実的な数字を把握することが出発点です。

退職後に大きな支出が発生する可能性を考える

老後の支出は、毎月の生活費だけではありません。住宅修繕・家電の買い替え・車の維持・介護費・医療費など、単発で大きく出る支出があります。

特に介護費は、発生したときにいくらかかるかを事前に想定しておく必要があります。同調査(2021年度)によると、介護の一時費用の平均は約74万円、月々の費用平均は約8.3万円です。まとまった突発支出を別枠で確保しておくことが老後運用の前提です。

取り崩しながら運用する前提で考える

老後の資産運用は、現役時代の「積み立てて増やす」とは発想が異なります。退職後は年金だけでは生活費を賄えない期間が生じるため、「資産を少しずつ取り崩しながら運用する」という設計が必要です。

特に60歳で退職し年金受給が65歳から始まる場合、5年間の空白期間が生まれます。どう増やすかよりも「どう長く持たせるか(資産寿命の延伸)」に視点を切り替えることが重要です。

生活費に使うお金と増やすお金を分ける

2000万円を一つの塊として扱わないことが、老後資産設計の基本です。資金は大きく「3つのグループ」に分けて管理します。

資金グループ使う時期・目的置き場所の考え方
1. 近い将来使う資金3〜5年以内の生活費補充普通預金・定期預金など安全資産
2. 緊急・予備資金医療費・介護費・修繕費流動性の高い預金など
3. 余裕資金10年以上使う予定のないお金投資信託・債券など長期運用枠


この区分が明確になって初めて、どの資産で何を購入するかが決まります。

最後に

全6回でお届けする本シリーズの第1回では、「老後資金2000万円を運用する前に確認すること」をテーマに、生活費と年金の差額把握、突発支出への備え、取り崩し前提の設計、そして資金の3分類について解説いたしました。単に商品を比較するのではなく、ご自身の生活に必要なお金の役割分担を整理することが成功への重要な第一歩です。

次回(第2回)は、「2000万円をすべて運用に回さないほうがよい理由」をテーマに、生活防衛資金の確保や一括投資のリスクについて深掘りしていきます。

もし、ご自身の老後資金について「自分の家計に合わせた取り崩し額や必要資金をシミュレーションしたい」「2000万円の役割分担や運用計画についてプロの診断を受けたい」とお悩みであれば、ぜひバリューアドバイザーズへご相談ください。

バリューアドバイザーズは、特定の金融機関に属さない独立系IFAとして、金融商品の提案ありきではなく、お客様一人ひとりの目標から逆算して運用方針を決める「ゴールベース運用」を重視した最適なご提案を行っております。

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五十嵐修平
専門家

五十嵐修平(IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー))

株式会社バリューアドバイザーズ

50代・60代の資産運用をサポートし、丁寧なヒアリングをもとに、目的から逆算した「ゴールベース運用」を提案。堅実なチームコンサルティングでお客さまのお金の不安を解消に導きます。

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