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近頃、手話を習い始めました。
きっかけは昨年の葛飾ろう学校さんでの出前授業です。
もう少しまともな挨拶が手話でできたらいいと思ったのです。
そんな中、私の心にグサッと刺さる講師の方の言葉があったのでご紹介したいと思います。
「手話は一つの言語です。
また、聾者の文化でもあります。
ぜひこの文化を受け入れていただきたい。」
昨年、私は葛飾ろう学校さんで
「働くときのルール」という、
卒業・就職を間近に控えた生徒さん向けに
出前授業をする機会をいただきました。
生徒さんたちは、初めて見聞きする社会保険労務士の話を懸命に「聞いて」くれ、
最後にたくさんの拍手を下さったのです。
講演すれば拍手で締める、
拍手いただけるのはすごくうれしい。
でもこれって当たり前じゃないことに「今さら」気付かされたのです。
聴覚障害者の方は、手話を用いる場合、
拍手は
バンザイに似たポーズをし、手首を軽く小さくひねって
キラキラ~みたいな仕草をします。
*うーむ、うまく表現できない・・・
拍手をしても聞こえないので
「賞賛する」意思表示なんだそうです。
ろう学校の生徒さんたちは
拍手の手話をしたのではなく
手をたたいて音を出し、拍手をしてくれた。
これは
ろう学校の生徒さんたちが
私たち健聴者の文化を受け入れてくださったということだったのです。
そんなことにも気づかず、ずっと日々過ごしてしまった
自分を恥じました。
今年度もありがたいことに
東京都教育委員会より就労支援アドバイザーを拝命することになりました。
引き続き、特別支援学校さんでの出前授業や講演などをお引き受けすることになります。
どれくらい活動の場があるのか未知数ですが
専門家の知見が欲しい一般市民にわかりやすくお伝えする機会を
与えていただけることに深く感謝します。
私たち専門家は、
一般の方に「難しいことを易しくかみ砕いてお伝えすること」も大切な仕事です。
お伝えできる人は一人でも多く、
私たち専門家が受け入れる文化は一つでも多く、
これを心がけてまいりたいと思います。
それにしても
この歳で新しい習い事って、結構大変です。
社会保険労務士は扱う法律がしょっちゅう改正されるので
日頃からきちんと勉強はする習慣はついていますし
吸収は悪くないかなと思いますが、
手話などのゼスチャーの部分はなかなか難しいですね。
早くも少し苦戦していますが、
楽しく学んでいきたいものです。
社会保険労務士 森田涼子
http://sr-ryokomorita.com/