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森田涼子

企業の「社外人事部」として労務問題を解決する社会保険労務士

森田涼子(もりたりょうこ)

社会保険労務士オフィスもりた

コラム

パワハラ?ちょっとその前に

労働問題

2017年7月17日

労務トラブルの相談が近頃多いような気がします。

暑くて皆苛立っているのでしょうか???
天候と労務トラブルの因果関係はだれも証明した人はいませんが
少なからずあるような気がするほど、ご相談をいただきます。

その中でも気になる事案がありました。
それは従業員の就業態度が悪いので懲戒解雇にしたいというものです。

事案・・・どう思いますか


仕事を真面目にやらない従業員を再三注意している、
そうするとふてくされて仕事しない。
その従業員は「上司からパワハラを受け体調不良にもなった。」とも言っており、
ずっと会社を休んでいる。
体調不良の原因は「労災だ」と言ってきかない。


様々な問題点が絡み合っているため、一つずつほどいていくという作業が必要です。

具体的にどういう対策を打ったか、ここでは書きませんが

ここ数年良く出てくるワードのひとつに「パワハラ」があります。



長時間労働・パワハラが一因で精神的に追い込まれ過労自殺を図った痛ましい事件がありました。
だからこそ、よく出てくるのかもしれませんが、

上司から部下に対するものだけが「パワハラ」でないことに
注意が必要です。

部下が上司のいうことを聞かない、
これも「パワハラ」に相当します。
「逆パワハラ」とした方が伝わるでしょうか。

このトラブル例の場合、逆パワハラとなり得ることがあります。

ここからは「パワハラ」という言葉をしばし忘れてください・・・



皆さんは自分の子どもを然るべき時に叱りますか?

ファミリーレストランに行き、大人は大人の会話を楽しんでいます。
子どもたちは子どもたちで、席を離れ、遊びだしました。
ふつうは子どもが席を離れた時点で、大人が「戻ってきなさい」と注意したり、
声が大きすぎれば「静かにしなさい」と叱りますね。

なぜ、このタイミングで叱るのか。
他人様に迷惑をかける、かけそうだから、です。


仕事も同じです。
仕事上、他のメンバーに迷惑がかかる、お客様に迷惑がかかりそうだから、
注意をする。人だけでなく、会社のイメージを損なう可能性があるから叱る。
上司であれば当然のことです。
それをパワハラだと言われたら、上司はたまらないです。

叱り方でパワハラになる??


子どものしかり方として(私はその専門家ではないですが、3人の子どもを育てた経験から書きます)
リアルタイムでその場で叱る、その件についてのみ叱る
のは鉄則と考えます。

「その場で注意しづらかったから、メールで注意した」
他の人がいたからというのもあるかもしれませんが
そうならば、別室に呼んで注意するなど工夫すればできたかもしれません。
また、下手にメールに書いたことで、言った言わないの問題は避けられても
上司のパワハラと捉えかねない証拠を残すことにもなります。

その件についてのみ叱ることも大切なことです。
「あなたはこれまでもこうだった」などとは言わないこと。
過去のことは過去の時点で叱るべきことでした。



このように、
「注意、指導を受けること」と「パワハラ」は紙一重な気がします。

たしかに、労務トラブルは
労働法を専門とする社労士がその相談にあたりますが、

法律だけでなく、
もう少しモラルや常識に立ち返り、冷静に考えてみること、
相手はどう思うか考えてみること、
まず、ここからじゃないかと思うのです。

次に就業規則に照らしてどうか。

その次に法的に問題があるか、どうか。

解雇は難しい。だからまずはコミュニケーションを!



会社は、問題社員をすぐに解雇したがります。
それは会社の秩序を守るうえで当然のことです。

30日以上の解雇予告手当を払えば
簡単に解雇できると思っている方も多いです。

ただ、簡単に「解雇」のカテゴリに入るか、というと
そうじゃないんだということ。
「懲戒解雇」となれば、さらに慎重に判断しなければなりません。

日頃の注意、指導というコミュニケーションがとても大切なんだということを
管理職の方へ、いまいちど思い出していただきたく、
こちらのコラムを書いてみました。

歩み寄りのために、向かい合ってコミュニケーションをとることも大切です。
原始的かもしれないですし、ベストと言えるかどうかはわかりませんが、
少なくともベターであるはず。

これは労働者の方も同じこと。
わがまま言って最後に会社を困らせてやろうという方も少なからず存在します。
そんなことをしても、あやしい人の餌食になるだけで
結局の得にもなりません。



AIやデジタル化が進んでも
やはり社労士というのは、人と人との間に立つのが仕事だなあと痛感させられております。

皆様の仕事の人間関係、うまくいきますように。




只今、当オフィスのHPは改作中です。
お問合せはこちらからお願いします。


https://mbp-tokyo.com/sr-ryokomorita/inquiry/personal/

社会保険労務士 森田涼子

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