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森田涼子

企業の「社外人事部」として労務問題を解決する社会保険労務士

森田涼子(もりたりょうこ) / 社会保険労務士

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コラム

レッツ健康経営

2016年4月7日

テーマ:健康経営

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 健康経営

今日から「健康経営」について書きます。
社労士森田涼子は、「レッツ健康経営」と題して、不定期ですが情報提供させていただきたいと思います。
今回は「健康経営の時代背景」「今日からできること」を書きます。

なぜ従業員の健康管理を会社がやるのか?


中小企業においては、従業員の健康管理よりも企業の利益が優先というところが一昔前の考え方だったと
思われます。
労働者安全衛生法に基づく最低限の義務を企業が果たしていれば、他は各々の従業員の自己責任であったかと。
しかし、今後はいずれも両立させていかなければならない、単なる企業の福利厚生ではなく、
従業員の健康管理について考えることは、企業の重要な投資となってきます。

この投資が健康な従業員を育て、従業員を守ることで、従業員が定着し、
これにより、
生産性の向上、リスクマネジメント、
企業の成長、企業イメージアップににつながっていくのです。

従業員の健康管理は、健康診断を実施するだけで精一杯と嘆く事業主さんもいらっしゃることでしょう。

健康経営と聞くと、漠然としていて、よくわからないという方もいらっしゃるでしょう。

私は、健康管理を、こう考えます。
「法令遵守は当たり前。あとは経営者のこまめな声かけと、ちょっとした工夫を会社がやって、
 従業員本人に健康について考えさせる気づきを与えること」

まさに、労使が手に手を取って、「コミュニケーション」できるかが、これを成功させる秘訣かと思います。

健康経営が注目されることとなった背景


超高齢化社会の到来により、労働力人口は大幅に減ってきています。
一人一人の役割が大きい中小企業においては、採用も難しくなっている中で
一人でも欠けると企業経営に大きなダメージを与えてしまいます。
ましてや、健康不良で休まれてしまうと、新たに採用するということもできません。

また、皆様ご存じのとおり、
年々、医療費、介護費は増大しています。
日本人の平均寿命は世界一クラスですが、健康寿命はそうでもありません。
寝たきり期間などは、欧米(7年前後)に比べむしろ長く(日本は10年以上)なっています。

通院率でみると、
40代で27.3%なのに対し、50代で41.9%、
60代では57.7%とも言われています。
今は定年後再雇用で働く人も多くなっています。中小企業は60代が戦力という会社も多いでしょう。
人材確保・定着化対策が必須の中小企業こそ健康経営の促進を進めるべきと考えます。

メンタル不調者が多い!


これは社労士として実感していることですが
どこの企業も、
傷病手当金の手続きが多く煩雑になってきています。
また、前職でも同じ病気で傷病手当金をもらい、ブラックリストに載りそうな方もいるくらいです。

ストレスチェック制度が昨年12月より入りましたが、
具体的な対策はこれからという企業も多いようです。
こちらはまたの機会に書きます。

お金かけない方法だってある


まずは何からすべきか。

さきほど「重要な投資」と書きました。
もちろんお金をかけて対策する方法もあろうかと思いますが、

まずは法令順守の中でやれることを考えましょう。
お金をかけてどのみち対策しなければならないことだからです。

「健康診断を100%受診させる」


人事部健康管理チームが「受診してください」
「各所属長は部下が受診できるよう配慮ください」と叫んだところで、

「我々は忙しいんだ。ふざけんな、人事部」って言われてしまうこともよくあります。

が、
社長のツルの一声で「みんな健康診断受けた?受けなきゃだめだよ」で、受診してくれます。

社長が近い中小企業では効果絶大です。

ね、お金かからないでしょ?

他にも、お金のかからない方法として
ホワイトボードで、
朝出勤したら部署のみんなで「今日の体調」を書いてもらいます。

A部長 寝不足でお疲れモード
B   朝食ぬきでお腹すいている
C   絶好調
D   二日酔い
E   腰痛、歯痛

等など。

これによって、今日の仕事、どう振っていこうか上司は考えやすくなると思います。
寝不足なら車の運転の無い外回りに行ってもらおう等。
まさに生産性が向上します。
二日酔いが続くとちょっと自分も恥ずかしいし、
自己管理含め、いろいろ考えさせられると思います。

すべては「健康経営」が始まり。手間暇かけて育てよう。


女性活躍、障害者雇用、高齢者雇用、ワークライフバランス等々いろいろ言われていますが、
対策すべきことは結局この「健康経営」に集約されているような気がしてなりません。

労務管理の一環として、
健康経営の目的、効果として
結局冒頭に書いたこの文章に行きつくからです。
「生産性の向上、リスクマネジメント、
 企業の成長、企業イメージアップににつながっていくのです。」

御社の健康経営、小さなことから始めて
御社の発展に大きく寄与するものと思っています。
お金かけず、「手間暇かけて」がポイントになってくるかと。

手間暇、どうかけるべきか、何を優先すべきか、まずはどんな効果を期待したいのか
等など、一緒に考えてみませんか。

まずは「法令遵守」すべきことは何か、社会保険労務士がきっちりチェックします。
そのうえで、他社事例等豊富に持っている森田にぜひご相談ください。

事業主の皆さまにぴったり合った「健康経営の手法」を、いくつかご提案できます。

また、その健康経営に力を入れているんだぞ!と、内外にアピールしていくことの大切さもあります。
これについては次回書きます。ご期待ください。

http://sr-ryokomorita.com/

社会保険労務士 森田涼子
http://sr-ryokomorita.com/

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