キャリアサポーターに必要な社会還元フェーズ意識
今から数年前の2016年にキャリアコンサルタントが国家資格となり、国をあげてキャリア支援を推進しているところですが、人材育成、人材開発、人材活性化の現場に身をおき活動をしている私としては、そのベースが「職業能力開発促進法」なんだなぁと思っていました。
官民のさまざまな場面で活躍するキャリアコンサルタントやキャリアカウンセラーたちがいますが、キャリア相談を受けたい人の中には、それらの人たちでは事足りないと思う人も少なくありませんでした。
働き方改革時代に人生100年時代、そしてこのコロナ禍で、これまでの経験が通用せず、先が見えない世の中になり、それらが顕著になってきているように思います。
特に、企業内でのキャリア開発担当や、個人向けのキャリアコンサルタントを生業にしている人たちは、より幅広い知識とともに、これまでとは違った知見やスキルを身につけないと、個人にとっても、企業にとっても、メリットのあるアドバイスができにくくなってきています。
では何を身につければそれができるようになるのか?
これさえあれば、という簡単なものではないことは確かですが、でもそれらに必須の要素はかなり明確になっています。今日の日を予見していたわけではないのですが、これまで四半世紀を超えてずっと取り組んできたことの積み重ねと集大成が、ここで大きな意義をもつことになった感覚です。
やってきたこと、起こったことにすべて意味がある、これを実感しているところですが、それこそが、多くの人に感じて欲しい人生哲学の一つでもあります。
「今日ここが大事」と心理学でよく言われますが、昨日までの自分は過去の積み重ねの産物ですが、今日の自分は、描いた自分の未来の一歩目です。描いた未来のために今日ここが大事だとも言えます。
キャリアサポートをする人自身が未来を悲観していては、到底、人を導くことはできませんし、してはいけないように思います。
ということで、まずは、キャリアサポートをする人、したい人が、今しっかりステージアップしないと、多くの人が路頭に迷ってしまいます。
企業は、規模の大小にかかわらず、これからの時代に即したキャリアサポート担当を育成したり、組織を作ったりすることが、結果、人材の活性化や企業の活性化への近道であると確信しています。
これからの重要なキーワードは「寄り添いサポート」。
企業は社員に寄り添い、キャリアサポーターは一人ひとりにしっかり寄り添うための心技体を鍛えることが重要な時代になりました。