お母さんのための子育て学 3 「逆子を治す時期(逆子にならないためには)」
清野鍼灸整骨院HP http://seino-1987.jp/html/
こんにちは、京王線新宿駅から特急2駅目約15分の調布駅東口北側目前にある清野鍼灸整骨院の院長清野充典です。当院は、京王線調布駅前で、鍼灸治療、柔道整復治療、瘀血治療、ヨーガ治療等の東洋医学に基づいた医療を、最新の医学と最先端の医術を基に、診療を行っています。
今日は、『お母さんのための子育て学』についての話です。テーマは、「沐浴の時間」です。
沐浴とは、湯水で身体を清める事、恩恵を受ける事の意味です。赤ん坊が入浴するときに用いられますが、赤ん坊を神聖な物として捉えているためにこの言葉が使われるのでしょう。
赤ん坊が空気に初めて触れた瞬間(生まれた時)から1時間ぐらいが、この世に生を受け大気に順応するための大切な時間帯です。そのとき必要な物が「羊水」です。子宮から出てくるときに身にまとってくるものがこの大気に順応する力を与えてくれます。生きていく力が備わっているかを確認するには肺呼吸が行われているかがポイントです。出産後産声を上げられることがまず第1作業です。次に、1時間以上経過して羊水という無重力の水中から大気という気圧の元、肺で呼吸がうまく行われているかを確認しなければいけません。
人としてこの地球上での「命」の確実性を確認したのちに初めて行うのが沐浴です。ここではじめて身を清めるのです。
最近の病院では忙しいためか、はたまたその事を知らないのか、出産後すぐ沐浴してしまうところが多いようです。お母さんや家族にすぐ対面させたいあまり、血の付いたままだとかわいそうだという営業的配慮もあるのでしょうか。このことは胎児の免疫力を弱める残虐的行為だと個人的に声を大にしたいところです。多くの助産院では出産後にすぐ沐浴していないと思いますが、病院出産が多くなった現代では、はじめてこのことを聞く人も多いことと思います。
日常の臨床の中で違和感を持つのは、沐浴の時間帯です。入院している時は看護婦・助産婦さんが適切な時間にしてくれていると思いますが、問題は退院後です。不調と思われる赤ん坊を連れて来院してくるお母さん方にお話をお伺いしていると、沐浴の時間帯は様々です。毎日の時間帯が一定してない人も少なくありません。生活のリズムを一定に保てない人もかなりいます。その中でも特に問題視しなければいけないのは、沐浴する時間が夜遅いということです。
赤ん坊の沐浴は夕方まで、陽のあるうちに行うのが理想です。赤ん坊は体温調節がうまくできません。風邪を引かせないためにも、気温の高い日中に行わなければいけません。入浴後の室温にも気を配る必要があるからです。暖房をして暖かいのとお日様の力で暖かいのとでは生命力を維持する力がまったく違います。古来より「夜気にあたってはいけない」という言葉に集約されています。その事を知らないお母さん方が、大人のリズムに合わせ夜遅く沐浴していることは多いようです。
赤ん坊は12時間以上睡眠をとらないと成長に支障が出ますから、夜7時には寝ている必要があります。本来寝ているはずの時間帯に入浴させていると身体の調子が崩れて来ます。初乳を飲むと母児免疫がありますから、入浴が遅いぐらいで病名診断されるほど身体の調子は崩れませんが、退院後に夜遅く沐浴している赤ん坊は、
1. 身体が温まらなくなる。(暖かくない)
2. 便秘する。(便の回数が一日7~8回から3~4回、1~2回へと徐々に減少)
3. 湿疹が出やすくなる。
4. 風邪を引きやすくなる。
5. 夜鳴きをする。
6. あまり手足を動かしたり、泣いたりしなくなる。泣き声が弱くなる。
7. 生後半年を過ぎ病気しやすくなる。
という状態に傾いていきます。
毎日の問診を総合しますと個人的な見解として、
1.(退院後)夜10時以降沐浴している赤ん坊は、
生後半年を経過してから上記の症状を呈しやすくなる。
2.(退院後)夜11時以降沐浴している赤ん坊は、
生後5~6ヶ月頃に上記の症状を呈しやすくなる。
3.(退院後)夜12時以降沐浴している赤ん坊は、
生後3~4ヶ月頃に上記の症状を呈しやすくなる。
4.(退院後)夜1時以降沐浴している赤ん坊は、
生後2~3ヶ月頃に上記の症状を呈しやすくなる。
ように思います。
赤ん坊は生命力が旺盛ですので何時に入れても笑いますし、夜中におっぱいを飲んでいるぐらいだから、いつ起きていても問題がないのだろうと深夜テレビをつけて赤ん坊を喜ばせている親もいますが、そのことが赤ん坊の成長を妨げ、大人になったとき病気しやすい身体になるという事を、是非知っていただきたいと思います。
詳しくは、清野鍼灸整骨院HP「東洋医学の辞書サイト」 http://seino-1987.jp/html/
内にある「くらしと養生」 や「小児ばり」のコーナーをご参照いただきたく思います。
令和元年(2019年)8月7日(水)
東京・調布 清野鍼灸整骨院
院長 清野充典 記