資産運用を始める前に知っておきたい「アセット・ロケーション」とは? 日経電子版コラム掲載
2026年7月3日に発表されたGPIFの2025年度第4Qの運用リターン結果は0.19%、2025/04月から2026/03月の年率リターンは+16.47%でした。
また、収益額は41兆3,995億円となりました。
2025年度(2025/04~2026/03)は市場好調

出所:GPIF 2026/07/03発表データ「2025年度業務概況表」 P36より
上図の2026年3月までの2025年度の、四半期ごとのリターンを見てみましょう。
2025年4-6月が第一四半期(1Q)、7-9月が2Q、10-12月が3Q、2026年1-3月が4Qです。
2026年1-3月が、2025年度の4Qとなるわけです。
2025年度は2025年の4月から2026年の3月のことです。2026年3月までなのに、2025年度、ということで違和感を感じる人もいるかもしれませんね。
さて、2025年度を四半期ごと(3カ月ごと)に分解してみます。
1Qは 4.09% 2Qは5.52% 3Qは5.84% 4Qは0.19%でした。
2025年度は、全ての四半期でプラス運用という、環境の良い1年だったといえるでしょう。
実質的な運用リターン 4.33%が過去25年の平均
異なる数字が出てきて解りにくいところですが、年度別の運用実績をみてみましょう。
この図表では「名目賃金の上昇率」を差し引き計上しており、実質的な運用成績を表しています。
出所:GPIF 2025/07/07発表データ「2025年度業務概況表」 P46より
図の右から2番目の「2025年度」では3つの数字が並んでいます。
15.86% 名目運用利回り
2.75% 名目賃金上昇率
12.76% 実質的な運用利回り
…賃金上昇を考慮した、いわば「手取り」に近い概念です。
つまり、賃金の上昇分を考慮した、いわば手取りに近い感覚でいえば、
2025年度の運用は12.76%のリターンだった
ということになります。
実は1年前の2024年度は2つの四半期でマイナスでした。
2Qは▼3.57%、4Qは▼3.41%だったのです。
そして2024年度の年度リターンは0.71%で、物価上昇を考えると実質マイナス1.50%のリターンだったのです。
プロが運用しても、マイナス運用となることは起こるのです。
2024年度全体としては、▼1.50%のリターンでした。
マイナスになる1年は、7回/25回の頻度で発生
実質的なマイナスは 世界金融危機(いわゆるリーマンショック)の2007年の▼3.46%、2008年の▼6.62%など合計7回発生しています。28.0%で3-4年に1回はマイナスだということです。
プロが運用していても、10年で3回程度はマイナス運用になる
という事実があるのです。
長期運用では4.67%、約197兆円の累積収益で国民に貢献
同じ年度のレポートの中で、いろいろな異なる計数がGPIFから公表されており混乱する所ですが、ハイライトの計数が以下です。
出所:GPIF P19 市場運用開始以降(賃金上昇の控除前データ)より
出所:GPIF 2026/07/03発表データ「2025年度業務概況表」 P42より
GPIFの25年間のリターンは4.67%/年率という成績です。
累積の収益額は196兆9,306億円、
2025年末のGPIFの運用資産額は293兆6,437億円となっています。
素晴らしい実績だと筆者は考えています。
長期間で低コストのインデックス運用を中心に、バランスの取れたポートフォリオ運用を行うと、
少なくとも過去25年では4.67%というリターンを残したGPIFの実績があるのです。
いつも資産運用が上手くとは限りませんが、GPIFは長期運用で
我々国民の年金運用で成果を上げ、国民に貢献している団体なのです。
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