自分のネット証券口座で知らぬ間に売却され、中国株を買っている？詐欺に遭ったら補償される？対策は？

いつの間にか、自分のネット証券の口座で売買が成され、
・自分の保有銘柄が売られていた
・中国株を買付ていた
ということが起こっているようです。

SNS（ネット交流サービス）には、「所持する金融商品を全て売却され、代わりに
中国株を大量購入された」

出所1：　毎日新聞　2025/3/21 21:02（最終更新 3/22 06:48）『楽天証券でフィッシング詐欺?被害相次ぐ　株式「勝手に売買」訴えも』

なぜ、知らない間に株式売買されてしまったのか

【メールから偽のサイトに誘導され、個人IDなどのアカウント情報を抜き取られる被害が相次いでいる様子】　
【「口座の安全の確認の必要がある」などと会社が送信したように装ったメールが
顧客宛てに送信され、偽のサイトに誘導されたあと　IDやパスワードなどのアカウント情報が盗み取られるという被害が去年12月ごろから増えている】　
出所2：NHK Web 2025/03/21『楽天証券 偽メールで個人情報抜き取り被害相次ぐ 注意呼びかけ』

なりすましのメールを信じて、口座番号やパスワードを入力してしまった。
それらの情報を抜き取られた結果、自分になりすました詐欺集団が
株式を売却し、中国株式を購入した事例があった様子です。

詐欺被害は補償される？

この詐欺被害は補償されるのでしょうか？
証券会社の立場から考えてみましょう。
「お客様が正しいパスワードを入力して行った取引」
と判断ができるのです。
被害者の気持ちは理解できるものの、一方で正しいパスワードで
行われた取引を取り消す訳にはいかない立場でしょう。

被害にあったふりでリセットを考える者を許してはならない

被害にあったフリをする投資家が現れるとします。
早く売り過ぎた。もっと保有していればよかったと考える投資家は
「被害にあったから、元に戻してくれ」と言い出しかねません。
このような悪徳投資家を証券会社は許す訳にはいかないでしょう

どう対応すべきか？

・メールに記載のアドレスは押下しない
　メール記載のリンク先にアクセスしない（ボタンを押さない）
・添付ファイルをダウンロードしない
　添付ファイルを開かないでください
・メールの送り元のメールアドレスを確認する　
　ただし、アドレスが正しくても必ず本人とは限らない場合もあります。
　今回の偽メールは、証券のアドレスと見かけは同じであった様子です。
・送られてきたメール自体を完全に削除する
　偽メールは開かず、ゴミ箱に入れ、ゴミ箱を空にして完全に消去してください。
・必要ならば、自分で新たに公式サイトを検索する
　重要な内容であれば、自分で検索を行い、公式サイトで確認してください。

設定したほうが良い、2段階認証設定

発注前に本人確認のために、携帯電話に「認証」の ショートメールの確認が必要な、2段階認証を設定しておく方が無難です。

　取引手順で、携帯電話に送られてくる番号等を入力することが、取引を行うために必要な確認手続きとしているものです。
＊注　携帯電話以外にメールアドレスあてに確認など、他の認証方法も考えられます。

自分の身は自分で守るしかないのです。
身を守るために必要な事柄は、手間でも行った方が良いと思います。

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＊　中立なアドバイザーとして、証券会社の立場も代弁しました。
しかしながら当社は証券会社から、キックバック等を受け取ることはしません。
投資家に寄り添うことを実直に行っているものの、今回の事案は現状では補償対象とはならないと思われる理由をお伝えいたしました。
これは私見であり、実際の判断や相談、対応は証券会社、専門家や警察にご相談ください

*　特定の証券会社に対する攻撃や悪意のアンチコラムなどではありません。
実際に発生している事柄を報道を引用しつつお伝えしました。
本コラムは信頼できると判断された情報をもとに作成しておりますが、正確性、
完全性を保証するものではありません。