あなたの資産が倍になるまでにどれぐらい?72の法則とは 投資初心者が知らなかった資産運用
(RIA JAPAN広報部記述)
このシリーズは、3年以上RIA JAPANのコラムを読んだ投資初心者に依頼して、「なるほど!と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい!」と感じた内容について執筆いただきます。
投資初心者さんの執筆記事は第129回目になります。
今回はファンドラップのコストについて執筆いただきました。
誤解が無いように一部表現を校正した箇所があります(*)は編集部校正。
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投資を始めるとしたら、一体どんなことから始めたらいいかすぐに判断つきましたか?
なにから始めてよいのか、最初から誰もが理解しているわけじゃないですよね。
「プロが厳選したお勧め商品セット」って聞いたら、なんとなくいいんじゃないかって思うものです。
情報がないんだから、決断できる要素には飛びつきたくなるでしょう。
資産運用には、「お勧めセット」に似ている「ファンドラップ」があります。
でも、手を出すのは、少しだけ待ってみませんか。
実は複数種類のコストが存在するかもしれないからです。
コストで食われて失敗!なんてこともあるかもしれませんよ。
ファンドラップ 一見すると便利な商品だけど……
ファンドラップとはファンド(投資信託)を組み合わせて投資一任を行う商品です。
複数のファンドを食品ラップで包むようなイメージを持つとわかりやすいでしょう。
かつては*富裕層向けのサービスで提供されていましたが、最近では数百万円からファンドのお任せ運用ができるようになりました。
(*注 富裕層向け商品としてラップがサービスとして提供されていました。ラップでファンドを使わないものは運用コスト安でした。最近では「ファンドラップ」という形でファンド(投資信託)をラップに用いることで一般向けに提供されるようになっています)
自分でファンドを選ぶのが難しいという人には心強いサービスで、利用する人は増えていますが、
コストが2段階以上かかることをご存じでしょうか?
ファンドラップの手数料は2段階以上
ファンドラップの広告ではラップフィーが大きく宣伝されていることがあります。
このラップフィーはファンドを包む費用で、ファンド自体のコストは含まれていません。
プレゼントに例えてみましょう。
プレゼントのラッピング代がラップフィーです。当然ですが、ラッピング代とプレゼント自体の料金は別物ですよね。
しかし、広告ではこのラッピング代にあたるラップフィーのみが大きく書いて宣伝されている場合があります。
ファンドラップで実際にかかるコストでは以下のようなコストがあります。
・ラップフィー(運用管理費用)
・投資信託の信託報酬等
・(解約時手数料=信託財産留保額)
この中でラップフィーは説明されても、他の「隠れコスト」の説明をキチン受けていない投資家もいるようです。
理由はカンタンです。
商品をセールスする側にとって都合の悪い「隠れコスト」までわざわざ細かく説明する人は多くないでしょう。
ラップフィーと、信託報酬を足した結果、年間2%以上のコストが実質的に発生するファンドラップも考えられます。
折角リターンを上げても不必要なコストを支払っていたら勿体ないですよね。
金融庁も指摘したファンドラップの成績の悪さ
ファンドラップでは他のファンド(バランス型)に比べパフォーマンスが低いということを金融庁も指摘していました。
「コスト控除後の5年間のシャープレシオを見ると、バランス型ファンドに劣るファンドラップが以前として多い。コストが高いファンドラップほど、パフォーマンスが劣る傾向がある。」
金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2022」より一部抜粋
「運用体制やリスク許容度に応じた運用コース別のコスト控除後のパフォーマンス、手数料の定義・構成等の重要情報が、各社ホームページで公開されていないため、投資家の裾野が広がっているにも関わらず、投資家は、金融機関のサービスの内容を比較することが出来ない。」
金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2022」より一部抜粋
コストが高いファンドラップほど、パフォーマンスが低い。
また、コスト控除後のパフォーマンスがホームページなどで公表されていないと金融庁も警鐘を鳴らしているのです。
ファンドラップは一見すると利便性ばかり目につきます。
そのように宣伝するからです。
投資初心者には、ありがたいと思うかもしれません。
でも、隠れコストは見落としてはいけません。
簡単に儲かる!なんて考えるのではなく、どれぐらい利益が出るか見ないといけないからです。
まず、「どのぐらいコストがかかっているのか」に注目してみませんか?
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(以下、編集後記)
今回、投資初心者さんには、ファンドラップのコストについて執筆いただきました。
一般的にファンドラップの広告では「ラップフィー」のみが大きく宣伝されています。
実際にかかる、複数種類のコストに注意してほしいと考えています。
RIA JAPANが過去に発信してきた関連コンテンツが公開中です。
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・ダイヤモンドオンライン コラム
「ファンドラップ」資産を預かり運用。その驚きの手数料とは?
・日経CNBC 「朝エクスプレス マーケットレーダー」解説
下記リンクで冒頭90秒が無料公開されています。
金融機関は教えてくれないコストの秘密②【ファンドラップ編】
・小学館Precious.jp コラム
儲けるはずが逆に損してる!投資初心者がやりがちな「失敗事例」5選
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金融機関があなたにラップ口座を勧める理由
・マイベストプロコラム(2021年6月、金融庁レポートデータを解説)
2段階以上のコスト構造なのに、広告の記載は? 見えにくいファンドラップのコスト
・著書「お金を増やすならこの1本から始めなさい」
P28よりファンドラップについて解説しています。
「お金を増やすならこの1本」Amazon販売ページ
・著書「NISA・つみたてNISA・iDeCo プロの選び方教えてあげる!」
P218「ファンドラップの手数料は実質2段階以上」にて解説しています。
「プロの運用教えてあげる!」Amazonページ
・YouTubeチャンネル「所長解説のおカネ学」※1:50より解説が開始します。冒頭は安東隆司の自己紹介です。
ファンドラップ、手数料が2段階以上って? 【知ってトクするおカネ学】
繰り返しになりますが、本記事はRIA JAPANが、投資初心者に弊社発信のコラムで、「なるほど!と感じたポイント」や「投資を始める前に知っておきたい!」と感じた内容について記述してもらったものです(第129回目)。
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