投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
為替相場にに大きな変動がありました。
日本の祝日である2024/04/29、USDJPYは160.24円の34年ぶりの円安水準を付けました。
その後、為替は154.40円までの円高に振れました。
わずか数時間の間に、5.84円という6円近くの為替変動がありました。
政府・日銀介入か? 日本のマーケット休みの時に大きな変動も
日本のマーケットが休みの時に大きな変動が起こることがあります。
取引量が少ない所に、大量の注文が入れば、価格が大きく動くのです。
日本のマーケットが休みで取引量が少ない所を、投機筋が仕掛けて取引量を増やして、大きな価格変動が起こる可能性があるのです。
これは今回のゴールデンウイークに限ったことではなく、年末年始にも同様の事柄が起こる可能性があります。
政府・日銀は手の内をさらさないように、コメントを控えています。
為替介入があったのでは、と見る関係者コメントが相次いでいます。
レバレッジが破綻を招いた、約62億円の最近の事例は?
為替ではないですが、レバレッジが破綻を招いた事例が2024年には世界中でニュースになりました。
ドジャース大谷翔平選手の元通訳の水原一平容疑者のギャンブルがまさに「レバレッジ」でした。
レバレッジ、というのは”てこの原理”の「てこ」のことです。
少ない元手で、大きな取引ができることがレバレッジの特徴です。
2024/04/13のNHKニュースによると
米連邦検察が4/11に公表した裁判資料によると、
1日平均で約25回賭けた
勝った金額は約218億円(1億4226万ドル)
負けた金額は約280億円(1億8294万ドル)
2021年12月から2024年1月までで合計1万9000回
短期間で約62億円の損失
データ:時事ドットコム 2024/04/12
水原氏が勝った金額218億円はおろか、損失額の62億円をも持っていたとは考えにくいです。
これは、少ない資金で大きなポジションを取る、レバレッジ効果を使ったものだと考えられます。
大谷選手の資産背景の虎の威を借り、大きな取引を行っていたのでしょう。
身の丈を超えた取引には、破滅の危険性があることを思い起こしてほしいものです。
資産運用をギャンブルにしないで!
実は短期のトレーディングには、ギャンブル的要素を含むものがあることを、約2週間前に記事として執筆しました。
為替の水準を予想した商品に、短期資金を投じること、
プライベートバンクと取引することが、
あたかも富裕層ならではの洗練されたサービスだと
勘違いしてしまっているのです。
引用:安東隆司 『ギャンブルで全てを失うと、家族に迷惑をかけてしまう。投資とレバレッジとギャンブル』2024/04/14 マイベストプロ
自分の資金以上に、借入(レバレッジ)を使って大きな取引をする、証拠金取引等には危険な要素があるのです。
身の丈以上のポジションを取って、
小銭稼ぎで大きな元本を無くす
という事例は過去から見られる事象です。
(ジショウは自傷かもしれません)
富裕層のリスク管理は?
成金でない富裕層のリスク管理では、レバレッジ利用についても保守的です。
過度なレバレッジは利用しない
という傾向があると思います。
相続税の圧縮効果が期待できる、「不動産取引」には、あえて借金を作る方法に有効性があります。
また、上場会社オーナーなどの場合、保有資産が自社株に偏っている場合が多く見られます。
このような場合で、将来の事業承継を睨み、自社株を担保に他の流動性が高い資産運用を行い、万が一の相続時の納付資金捻出目的の場合には合理性があります。
一方、身の丈を超えたレバレッジ効果には危険が伴います。
資産運用をギャンブルにしないよう、金融面の参謀が適切なアドバイスを行っているケースがあります。
そのアドバイスにきちんと耳を傾けて、世代を超えた資産を守る方法を地道に行っていくのです。
高い利回りが、プライベートバンクの特徴とは限りません。
むしろ、実現可能な範囲での運用利回りをベースに考えていくのです。
高い利回りを目指し、大きな資産の毀損を起こす方法とは一線を画しているケースがあるのです。
資産を増やすことはカンタンではありません。
良い時もあれば、悪い時もあります。
レバレッジを使った、身の丈以上の運用は破滅を招く可能性があります。
多少運用が上手くいくと、
「自分は天才で資産運用の才能がある」と勘違いをしていまい、気が付くと、ほとんどの資産を失った「投機家」にならないでほしいと思います。
また、家族や親しい人に迷惑をかけないように、過度なリスクを取らないように気をつけていただきたいと思います。