「買わない方が良い金融商品」…あなたが投資で失敗する8つの要因
損害保険の大手4社の密談が明らかになりました。
企業向けの保険料を事前に調整していたというものです。
適正な利益水準を確保したいという考えなのでしょう。
しかし、顧客に対して「不誠実」であることは間違いありません。
以前はグループや親密企業が従業員の保険獲得の独占的に担っていた
日本の保険業界は以前は、「企業グループ」重視の営業スタイルだったと思います。
筆者がメガバンクに入行したバブル時期には、生命保険の女性営業担当が、一般人が入れない社内食堂に陣取ってアメと情報誌を配っていました。
「XXセイのおばちゃん、自転車で♬~」という歌がTVのCMで流れていました。
保険会社が自ら「保険のおばちゃん」と公言していた時代です。
革命は独立系の顧客本位企業が起こす
筆者の私見ですが、独立系の保険会社が「コンサルティング営業」という新しい切り口で参入してきました。
従来の保険の問題点を消費者に伝え始めました。
10年毎に掛け変える、定期保険はどんどん保険料が上昇する。
本当に保険が必要な高齢時期の保険料は、高すぎて保険料が払えない。
長期視野で一生涯の保証が必要では、と言う顧客目線の提案を実施。
ライフプランを考慮し、必要な保証額を可視化した
食堂で飴を配るグループ企業の大手保険担当者。
一方、社員食堂には出入りできなくても、消費者目線で必要な保険と伝えてくれる、
コンサルティング営業は自分のニーズに合った提案だと感じました。
目からウロコの体験でした。
独立系の、保険分野アドバイザーが誕生した瞬間だと思います。
最近は「NISAの抜本的な拡充や恒久化」でNISAへの興味が高まっています。
【資産所得倍増プラン】の7つの柱の第1の柱が実は「NISAの抜本的な拡充や恒久化」なのです。
そして第3の柱は「中立的で信頼できるアドバイスの提供」です。
現在は中立な信頼できるアドバイザーが日本にはなかなか存在していないことが実態です。
その、情報はセールス目的でないですか?
2023/07/14、日経新聞のFinancial Timesの記事『アナリスト、問われる真価』でブルック・マスターズ氏は、情報の信ぴょう性についていくつか問題点を挙げています(筆者がポイント抽出)。
・アナリストの情報、調査結果がマーケティングの道具に
著名アナリストに好意的なリポートを出させることで、ビジネス獲得
株式や債券の多額の取引注文、回転売買にリポート利用
・書いている本人は、真意で推奨していなかった
推奨銘柄をホンネでは「火薬庫」「クズ」などと呼んでいた事実があった
売買を活発にさせる
販売などに有利な情報を、アナリストに書かせる
アナリストはホンネではその銘柄は「クズ」だと思っていた
販売者は、売ったり買ったりすることで、収益を上げる構造です。
顧客のために、最善と思われる商品を勧めている訳では必ずしもないのです。
近時のAT1債、仕組み債(EB債)問題を考える
クレディスイスのAT1債が無価値化し、その全てを失った投資家がいました。
また、EB債という仕組み債の1つのジャンルで、とても大きな金額を失った投資家もいました。
販売者も「理解していない」か、「わかっていて語らない」
AT1債もEB債も、販売者自身がリスクを正しく理解していたとは限りません。
社内での研修の講師は、その商品を売りたい人で、リスクを積極的には開示したくはないのです。
リスクを強調すれば、その商品を売ってくれる人が減ってしまうからです。
販売に携わった人々も、十分なリスクについての説明を受けていない場合もあったと想像します。「知らなかった故の販売加担」となってしまったケースもあったでしょう。
販売者と付き合っていれば、商品を販売される前提を覆すことは、ほぼ不可能でしょう。
そして、販売者自身がリスクを正しく理解せず、「商売のため」に高いリスクを顧客に取らせるケースは今後も続くでしょう。
アメリカなどでは、アドバイスは「販売をしない、中立な立場のRIA≒投資助言業者」に依頼することが増えていることも知ってほしいと思います。
* 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
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