利率18%のトルコ・リラ債券なら負けない?「隠れたコスト」に要注意
企業が企業年金の運用の責任を問われる時代が来るかもしれません。
金融庁は企業年金の運用について企業自身も責任を負うように初めて法律で義務付ける方針だ。これまで信託銀行などの金融機関に任せる企業も多かったが、専門家をそろえた運用体制などが求められる。年金加入者の利益を最優先するよう広く企業を含め運用の受託者としての責任を明確にし、民事上や行政上の責任を負わせる。資産所得倍増に向けて年金運用の改善につなげる狙いだ。
2022/12/05 日本経済新聞 「年金運用、企業にも責任 来年法改正へ 金融機関任せ脱す」
企業型DCのラインナップはコスト高、成績不振ラインナップが
企業型DCプランでは、投資家(従業員)にとって不利になる、
高コスト商品が並んでいるケースが多いのです。
結果として、成績が悪く、従業員の年金が増えないケースが多いといえるでしょう。
なぜ企業型DC等で、成績不振となってしまうのか
資産運用を金融機関にお任せの場合が多くあります。
企業の年金担当者は、資産運用を業務とするために入社してきた人はほとんどいないでしょう。
例えば、企業型DCでは担当者は、
「どこの金融機関が良いのかわからない」
「どの商品が良いのかわからない」
というのが普通です。
企業年金を担当している人は、運用のプロではないからです。
運用を任された金融機関は、
コストの高い、金融機関にとって収益性の高い商品を
ラインナップに入れたい
というのがホンネでしょう。
企業担当者も、
販売者や、運用者の言葉を鵜呑みにしないことが必要なのです。
従業員には朗報に。低コスト商品と研修充実か?
今回の改正が実現すれば、既存の金融機関も「高いコストの商品ばかりラインナップしている」ままではいられないでしょう。
低コストのインデックス型の充実が見込まれると考えられます。
企業は従業員に訴えられないための努力が必要
企業が今後意識しなければならないことは何でしょうか?
・企業型DCや年金運用で、「良い」と思える商品を選択する
・従業員向けの研修を充実し、従業員の満足度を向上させる
ということなると思います。
米国では実際に、従業員などが将来の年金の運用について訴える事例があるようです。
従業員のために、最善の利益を追求する姿勢が、企業年金の制度設計をする企業にも必要だと考えられているのでしょう。
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