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世界的に大ヒット商品となっているETF。
日本でも認知度が高まり注目を浴びています。
2022年、11月現在で東京証券取引所に上場したETFの
今年の上場数は32本と2015年(37本)以来7年ぶりの多さだ。
投資信託協会によるとETFの信託報酬は平均0.3%。指数に連動するインデックス型投信(0.39%)、積極的に高いリターンをめざすアクティブ型投信(1.14%)のいずれに対しても低い水準だ。
引用:日本経済新聞 2022/11/22 『ETF、7年ぶり高水準 東証で32本上場、低コスト強み 逆風下で顧客つなぎ留め』
なお米国上場のETFでは、信託報酬0.03%/年
といった、低コスト商品もあるのです。
ETF拡大のキーワード 低コスト、透明性、RIA
FTX破綻に伴い、保有資産が実際には公表を大幅に下回っていることが明らかになっています。
非上場のファンド(プライベート・エクイティ)への投資では、経営危機時に換金できない場合や、換金できても大幅な価格下落となる場合も多いのでしょう。
低コスト傾向以外に、ETFは透明性が高いという特徴があります。
インデックス(指数)に連動するものであれば、指数の動きを気にしていれば、価格の方向性がわかる形です。
米国では個人がRIAを通じて、ETFを用いた運用が広がる
海外では米ETF市場が世界最大で、その規模は6兆ドル(約840兆円)にのぼる。米国ではRIA(公認投資助言者)という金融アドバイザーを通して個人の取引が増えた。RIAは金融商品の販売手数料でなく、顧客の運用資産残高に応じて手数料を受け取る。残高を伸ばすため低コストのETFを組み合わせて運用する手法が広がった。
引用:日本経済新聞 2022/11/22 前引用と同一記事より
米国ではRIA(Registerd Investment Adviser)という、登録を受けたアドバイザーが存在しています。
フィーベース型という、顧客の契約資産×報酬率という体系がみられます。
顧客の資産増加で、アドバイザーの報酬も少しだけ増える形です。
RIAは低コスト傾向のあるETFを、資産運用のツールとして用いたのです。
従来の金融機関の担当者は、コストの高い商品を導入したがります。
販売者の立場では、収益性が高いものを顧客に勧めるのです。
米国では、コスト高の商品ばかり勧める販売者は、「アドバイザー」と名乗れない仕組みとなっています。
RIA登録を受けた者だけが「アドバイザー」と名刺に書けるのです。
(RIA登録を受けていない者はアドバイザーとは名乗れない)
販売者のセールストークに乗らない、コスト知識を持った投資家が米国では増えているのです。
長期に向かないETFもある
ただし、長期運用には向かないETF商品もあります。
相場が1上がれば2上がる設計の「ダブル・レバレッジ」や、
相場が1下がれば2上がる設計の「ダブル・インバース」などです。
レバレッジ型では1あがれば3上がる「トリプル・レバレッジ」といった設計すら可能です。
相場が上がったり下がったりすると、指数と価額が乖離していくのです。
ETFが日本でも充実し、資産運用のツールが広がっています。
ただし、リスクの高い商品や、コストの高いETFも存在します。
長期の資産運用には、低コストでインデックス型、規模の大きなETFをまず、選択してほしいと思います。
写真はS&P主催 ETFコンファレンスに登壇した安東隆司