投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
セミナーや討論会で金融機関が語る情報に様々な問題があります。
しかし、投資家サイドは誤解したままになってしまう…。
こんな事例をよく目にしています。
顧客に誤解させた情報で集客や契約をしたとします。
しかし、いずれ情報の不正確さに気付いた顧客は失望します。
これは、ハイレベルな顧客本位とはほど遠いでしょう。
大手証券関連、誤った情報を自社Webで宣伝!
大手証券会社関連の投信会社が、アクティブ投信を宣伝するために自社Webで【「低コストインデックスが とにかくお得」というのはさすがにちょっと違う】 と解説しています。
しかし、この情報は誤った情報です。
誤った情報は何?
誤った情報が何だったかというと
・インデックスは株式市場全体だと思っている
・フィンテック・インデックス がインデックスだと理解していない
・ROBO STOXX指数がインデックスだと理解していない
解説者が力説する内容は誤解を招く内容
約8分の動画ですが、解説者が力説する内容は視聴者に誤解を与える内容です。
衰退必至の業種も持つ のでインデックス投資はダメだ
との論調です。世界株式を上回る投資があると力説します。
世界株式指数と、ロボティクス、フィンテック、というロボット関連金融技術関連の絞った業種の差です。
低コストインデックスであってもこの中(世界株式指数)を這う訳です。
(世界株式指数)257に対して (フィンテック関連株式は)545 この過去10年位で、これだけの差が付いている
インデックス(平均株価)を妄信し、コストだけを選択基準とする風潮は疑問
本気で長期の資産形成なら、それを託す投資対象こそが、熟考すべきことでは
世界株式指数と、フィンテック指数と、ロボット指数を比較しているものです。
解説者は世界株式指数だけをインデックスとしています。
フィンテック指数もインデックスです。
ロボット指数もインデックスです。
比較しているグラフの3つのチャートは、
全てインデックス(指数)なのです。
説明動画の下記注釈には
ファクトセット・グローバル・フィンテック・インデックス、
ROBO STOXX指数
との記載がありました。
動画の扉ページの記載はこうです。
「低コストインデックスがとにかくお得」というのはさすがにちょっと違う
そうでしょうか?
例えば、ロボット指数の中で「低コストインデックス」を選ぶこともできるのです。
低コストのインデックスがとにかくお得 は違うと言い切れるのでしょうか?
なお、口頭説明では一切触れていませんが、よくよく見るとテロップには
【「全体を押さえる指数」のインデックスFを買うことが、意味することは】との記載がありました。
動画を作ってみたけれど、考査してみたら不正確な情報もあり、細かい文字の注釈で説明文を入れたのでしょう。
しかし、全体の流れや口頭説明は間違った内容となっています。
紹介する投信のリターンは19%マイナス
このスペシャルページで紹介する、「破壊的イノベーション」の投資信託のリターンは、マイナス19%でした(2021/12/28 昼データ取得 年率)
高い収益が見込める「テーマ型」のアクティブ投資信託が良い、というメッセージを伝えたかったのでしょうが、説明に使用しているデータが全てインデックスでした。Webページには以下の記載もあります。
インデックス投資の真逆?
繰り返しますが世界株式やS&P500以外にも、ITセクター、ロボットなどの業種のインデックスが存在しています。また、それに投資するETFも存在しています。このようなインデックスに投資することも可能なのです。
(すぐに修正されること、削除されること、不正確な表現であったと投資家に説明すること、を期待しています)
投資家の方々には、「大手金融機関だから大丈夫」といったイメージを今一度、見直していただきたいと思います。
なお、このコラムは、個別の金融機関を攻撃する目的ではありません。
金融のプロとアマチュアである投資家には、情報の格差があります。
金融機関には顧客に寄り添う姿勢を期待しています。
投資家には、金融機関のセールストークで注意すべき事例があるということを、知っていただきたいと思います。
本コラムは情報発信を目的としており、個別の商品を推奨するものではありません。