簡単に稼げそうな不動産のサブリースに潜む5つのリスク
日本経済新聞等の公表したデータによると、確定給付企業年金(DB)の資産配分で国内債券が占める割合が3割を下回りました。2008年の調査開始以来、3割を割り込んだことは初めてと報じています。
データ:「確定給付企業年金、国内債券離れ進む 本社・R&I調査 」日本経済新聞 2021年12月6日
そもそも国内債券のリターンってどうなの?
日本の債券市場で著名な指数としてはNOMURA-BPIが挙がります。
この指数は私たちの年金を管理・運用している「GPIF」などが基本的なベンチマークとして使っているようです。
2017年10月30日にニッセイ基礎研究所が公表したコラムでは、
「GPIFが保有する国内債券残高の25.8%がこの指数をベンチマークとして採用している」としています。
GPIFは業務報告書で詳細な運用の実状を公開しており、自家運用を含む国内債券の運用においてNOMURA-BPI総合をマネージャーベンチマークとして採用している金額は計11.9兆円(平成29年3月末)であり、保有する国内債券残高の25.8%に留まっている。
データ:ニッセイ基礎研究所「さらばNOMURA-BPI総合-浮動債比率を考慮すると見え方が変わる」より
国内債券指数、伸び悩むリターン
このNOMURA-BPI指数への投資はリターンを生み出しているのでしょうか。
NOMURA-BPI連動インデックス運用の国内ETFを調査してみたところ、運用スタート時の4年前の数値、1年前の数値を、現在の数値はを下回っています。つまり元本割れが生じている状態です。
日付 | 数値 |
---|---|
2017年12月15日 | 1,000 . 00 |
2020年12月6日 | 999 . 00 |
2021年12月6日 | 994 . 50 |
データ:Bloomberg
更に、NOMURA-BPI連動の投資信託では、信託報酬が0.40%のものや、0.61%というコストのものがありました。先ほどのETFでは信託報酬が0.07%だったことを比べると、ほぼ同じ対象に高いコストを支払ってしまう可能性があります。
また、同投資信託では1年リターンが-0.33%というものもありました。
チャート画像:Bloomberg
そもそも、この1年で見れば、この日本債券インデックスに投資した人は元本割れという結果になっています。
期待リターンの低いものに、更に高いコストを支払ってしまうと、リターンを押し下げるどころか、更に元本割れが大きくなってしまう可能性もあります。
あなたのバランス型は国内債券重視になっていない?確認を!
例えば、複数の資産クラスに投資できる「バランス型」商品では国内債券に多くを投資するものもあります。
しかし、構成内容によっては期待できるリターンよりも高い手数料が発生してしまうものがあります。強制的にマイナスリターンとなる仕組みになってしまっていませんか?
バランス型を保有している人や、購入を検討している人はそのバランス型が「何にどのぐらい投資しているのか」を改めて確認いただければと思います。
国内債券カテゴリーについて、過去の統計データを用いて著書にて解説しています。
P56 「バランス型ファンド」も種類によっては確実に損をする!
また、「国内債券をなぜ選ばないか」という理由も過去15年のデータ分析を用いて紹介しています。
(外国株式、国内株式、外国債券、国内債券の4カテゴリーと、4カテゴリーに均等の合計5カテゴリーで)
「国内債券が(リターンの)最下位になっていることが多い」8回/15回、約53%
国内債券に投資しても、リターン5位になっていることが多く(約53%)、1位になっても3%のリターンしか得られない
P188 過去の成績が良かった投資信託が、来年も成績が良いとは限らない
P269 リターンとコストにご用心 条件によっては「損する」場合も
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
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