広がるつみたてNISA、同じ投資先でもコストに差がある事例に注意
金融商品取引に関するトラブルを解決する期間であるFINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)が公表している資料によると、仕組債に関する紛争損害賠償請求額は驚くべき金額です。
損害賠償請求額が1億6518万円のものも!
仕組債での紛争損害賠償請求額のうち例えば、1億6518万円のものがありました。
他にも8300万円、7440万円、6621万円、6437万円といった、高額のトラブルが報告されています。
(FINMAC紛争解決手続き事例 2020年度より)
仕組債だけでも1年で合計12億7324万円の損害賠償請求が
2020年4月から2021年3月までに損害賠償請求された仕組債の金額を合計してみると、合計12億7324万円もの損害賠償請求が行われています。
当然ながら、FINMACに寄せられている部分がすべてとは考えられません。この金額は氷山の一角といえます。
更に、この損害賠償請求額は、投資した金額ではなく、基本的には損をした金額と考えられます。
全体件数の46.05%が仕組債に関するトラブル!
また、FINMACが公表しているデータをまとめると、2020年4月から2021年3月までに報告された152件の紛争解決手続のうち、70件が仕組債に関するものでした。
これは全体の46.05%にあたる数字で、他のカテゴリよりも多い件数が報告されていることがわかります。
「良い格付がついている」と言われても、格付は仕組債についているものではない
セールスで「A格の格付がついている」というセールスされることもあるかもしれません。
良い格付が付いているなら安心してしまいがちですよね。
しかし、格付は仕組債の債券部分のみに格付されているため、仕組債全体に格付がついているわけでは決してありません。
仕組債のデリバティブ部分は格付の対象から外れているということに注意していただければと思います。
仕組債は通常の「債券」とは大違い!
仕組債とはデリバティブ取引等の仕組みを組み込んだ債券のことを言い、通常の債券とは全く異なるものです。
「債券」と名前が付いていても、リスクは通常の債券とは大違いなのです。
デリバティブ取引とは金融派生商品と訳されることが多くあります。
例えば、先物取引や、オプション取引、スワップ取引などがあり、それらの総称としてデリバティブ取引と呼ばれています。
こうしたデリバティブ取引の中には極めてリスクの高いものもあり、債券と名が付いていても実際には30%以上の損失が生まれてしまう場合があります。
仕組み債ではないものの、ETNというデリバティブズを内包した商品では、9割が損失となった事例すらあります。
たった1日で「9割の資産が消失」した金融商品からの教訓
ハイリスクな商品ではありますが、ハイリターンとは言えない場合もあり、注意が必要です。
債券と聞くと低リスクなイメージを持つ人は多くいるでしょう。
しかし、デリバティブ取引を含む仕組債ではリスクが高い場合や、仕組みが複雑な場合もあり、また種類が多いことから、決して初心者向けとは言えないと考えます。
2020年度の1年間だけで合計12億円を超える損害賠償請求が行われていたのです。
仕組債のリスクについて解説した動画がYouTubeにて公開されています。
そちらも併せて参照ください。
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