インデックス型の投信が24年ぶりに残高2位に!なぜ金融機関はススメない?
「アルケゴス・キャピタル・マネジメント」の破綻は、世界中に大きな影響を与えました。
日本も例外ではなく、三菱UFJ証券やみずほフィナンシャルグループも損失を出したことが報じられたのです。
その中でも、野村ホールディングスは、大きな損害が見込まれます。
約2200億円損失した可能性があることを発表しました。(2021年3月29日発表時点)
アルケゴスとは何だったのか
「アルケゴス・キャピタル・マネジメント」とはビル・フアン氏が運営するファミリーオフィスのことです。
このフアン氏は、かつて「タイガー・アジア・マネジメント」というヘッジファンドのトレーダーでした。しかし、2012年にインサイダー取引と中国の銀行株を操作した疑いで
米証券取引委員会(SEC)に提訴され、同ファンドは閉鎖しています。
このフアン氏がファミリーオフィスとして設立したのが、「アルケゴス」でした。
フアン氏のハイリスクな取引
ロイター通信によると、フアン氏は、堅実で物腰が柔らかい人物なのに、投資方法は超アグレッシブで大胆と称されています。
今回も100億ドル以下の資産で、借入などのレバレッジを利用し、ポジションを500億ドル相当まで膨らませたと考えられています。
アルケゴス設立当初、野村はアルケゴスとの取引はしていなかったとされていますが、フアン氏による米国やアジアに向けての巨額投資という意欲は魅力的に見えたのでしょう。
実際、アルケゴスは、野村の米国事業で10本の指に入るほどの収益性があったと言われています。
レバレッジのリスクと市場に留まる力
レバレッジ活用時にはリスクをしっかりと認識する必要があるでしょう。
フアン氏は、100億円を500億円のポジションで取引しました。
上昇し利益が出れば、当然5倍のリターンが見込めます。
しかし、忘れてはいけないのは、下落すれば5倍のダメージも発生させるのです。
銀行はアルケゴスに対し、マージンコール(追加担保の差し入れ要求)を行い、
担保不足の解消を迫りました。
フアン氏は強制的に保有している株を、低い価格で売却せざるを得ない状況になったのです。
価格下落から担保の不足が発生した場合、下落時点の価格で大きな損失を確定させることになるのです。
市場に留まっていれば、回復できる可能性も出てきます。
世界の株価動向を長期的な視点で見ると、世界的な強気相場によるリターンは弱気相場の
損失を補って余りあることが判明しています。
ETFプロバイダーで有名なバンガードの最高投資責任者 グレッグ・デイビス氏は
「強気相場のリターンは、弱気相場の損失を補って余りある」と発言しました。
日本のつみたてNISAではレバレッジ型採用無し
日本のつみたてNISAでは金融庁が「長期・積立・分散投資」のキーワードで投資信託を選別しています。
つみたてNISAに選ばれた投資信託の内、レバレッジ型は1本もありません。
レバレッジ型はうまく活用すれば大きなリターンを得られるかもしれませんが、
相場急変時には破綻するようなリスクを持っているのです。
レバレッジを活用する際にはこのようなリスクを理解しなければいけないでしょう。
富裕層がレバレッジやハイイールドを用いる割合は必ずしも多くありません。
それほど高いリスクを取って、高いリターンを目指す必要がないのです。
富裕層やプロは流動性、透明性の高いETFの活用に注目するようになっています。
リアルタイムで売買できる高い流動性をもつETFは、分散投資も手軽であり、コストも低いものが多いと言われています。
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今回の「アルケゴス」の問題からも、レバレッジのリスクについてしっかりと理解しておく必要があると言えるでしょう。
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