高配当に隠された罠 ハイイールドの落とし穴
富裕層の資産運用の相談先としてRIAが日経新聞の記事で
採り上げられました(2020/09/19 マネー&インベストメント欄)。
富裕層が相談する、RIAって?
RIAとは何でしょうか?
RIAは「公認投資助言者」で、
主な役割は「富裕層などへの投資助言」
資格などは 投資助言登録 が必要であることが記事で紹介されています。
RIAとは何の省略?
記事では紹介されていませんが、RIAは職業の名称です。
Registered Investment Adviser =公認された 投資の アドバイザー を略して「RIA」といいます。
日本では投資助言業者、ということになります。
顧客にメリットがある報酬体系のRIA
記事ではRIAの一般的な報酬体系は「契約残高に応じた金額」
とされています。
記事にはない情報ですが、お客様の資産運用が成功すると、
RIAの報酬も増えるという WIN-WINの関係 を持つことができる、
数少ない形態が「契約残高 ×報酬率」、残高対応報酬です。
この報酬を採用し、顧客の資産が増えるアドバイスを心掛けるRIA事業者の例が
採り上げられているのです。
資産運用の相談先、これまでは手数料目当て
この記事の背景は、証券会社などに資産運用の相談をすると、相手が販売したい商品を勧められる場合があるので、ほかにどのような選択肢があるか、という質問です。
販売に関わる販売者は、証券会社などに支払った手数料の一部を受け取ります。
証券会社で上がる手数料が多いと、販売者もメリットがある、というのが
今までの一般的な資産運用ビジネスでした。
運用先進国の米国では残高対応報酬を重視
「金融機関から独立したサービスが普及している米国では、手数料中心ではなく、顧客の資産の成長に応じて報酬を受け取ることを重視する流れがあります。」
相談した相手が、証券会社からお金を受け取っている形では、証券会社が儲かる商品を勧めることへの誘惑を断ち切ることは難しいでしょう。
商品乗換え手数料、頻繁な売買の手数料が、日本の投資家の運用リターンを押し下げる結果となっているのです。これは金融庁も指摘している問題点です。
アメリカではRIA登録者がアドバイザー、仲介者は名乗れない
記事にはありませんが、アメリカでは相談する相手が公認助言者(RIA)か、
仲介業者かを誤解しないように区別することが求められています。
手数料を受け取る販売者(仲介業、ブローカー)で、RIA登録を受けていない者は、「アドバイザー」と名乗ることが制限されているのです(SEC Reg BI)。
日本ではまだまだ知られていないRIAですが、アメリカでは仲介業専業者よりもRIAの人数の方が多く、RIAが資産運用の中核になりつつあるのです。