投資家ファースト 社会的課題への取り組み(2)マンション運命共同体 【RIA JAPAN】
弊社代表、安東隆司が「顧客本位のサービス」を求めて、
どのように取り組んで来たのかをお話させていただきます。
今回はその5回目です。
ごり押し営業を辞めニーズのある所に営業に行く
融資係3名しかいない中で、ノルマを達成するにはどうするか?
外交(営業)人員の人々に「ノルマ」を割り振りやってもらうということを試みました。
営業のノルマは他にもあります。融資関連のノルマだけに注力してもらうことは、無理がある事柄だったでしょう。しかし営業部門の協力もあり、それなりに成果があがってきました。
他に少ない人員で、成果を上げる営業はないだろうか?
本部のノルマ示達部門から、ヒントを貰いました。
「不動産業者に営業をかけてみなさい」
住宅ローンは銀行にとっては「商品」のひとつ
当時勤務していたメガバンクは法人融資の焦げ付きで大きなダメージを受けていました。住宅ローンを増やすことが、貸出を増やすことに繋がる。
当時の住宅ローンは、面倒な割にノルマに対するインパクトが少ない「商品」でした。
銀行員にとっては、貸出も「商品」のひとつなのです。
まだ、住宅ローンセンターがない時代のことです。
新聞の折り込みチラシから、戸建て分譲のチラシを抜き出し、営業に出かけました。
融資係が3名しかいない店で、融資の主任が金曜日に営業に出かけるという前代未聞の出来事です。
銀行が不動産会社に来た! ローン紹介営業
不動産会社を訪問すると、必ず驚かれました。
「銀行が不動産会社に来た! 何しに来たの?」
住宅ローンは銀行の窓口でお客さんが申し込むもの。しかもとても時間がかかっており、お客様も不動産の営業マンも困っていました。
そこに今まで会ったことのない、メガバンクの融資マンが不動産会社に来たのです。
・チラシで地元の不動産業者を発掘し訪問、当行が住宅ローンに積極的に取り組んでいることを認知してもらう
・認知が進んだら、毎週金曜日に電話する。(土日に成約したら、ぜひ声かけてくださいと依頼)
・月曜日に不動産業者さんから相談の電話が来る
不動産会社の営業マンの方々が、住宅ローン相談を持ち込んでくれるようになったのです。
成果が徐々に表れ、支店の住宅ローン取組額ノルマを300%以上の超過達成し、メガバンクの東日本支店でNo.1の達成率を収めました。
その後住宅ローンの専門部署である「ローンセンター」がメガバンクで続々と立ち上がります。その機能のテストケースを担い、水平展開できた事例であったと思います。
顧客本位を達成するためのマーケティング
従来、住宅ローンは提出書類も多く、審査基準も複雑で審査時間もかかるものでした。
不動産業者さんに、住宅ローン審査のポイントをある程度示し、通る案件と難しい案件の区別を示すことで
・審査の短縮化(不動産業者さん、お客様共にメリット)
・業者さんの力を借りて、営業力の補完をする
・電話を使った効率的な営業
で我々も収益目標を達成することができました。
ゴリ押しの義理人情営業とは全く違う、ニーズのある先を探して営業を行い、相手にとってもメリットのある提案であれば、少人数であっても効率的な営業は可能だと思うのです。