第二の仕事の相談にある対照的な2タイプ
【はじめに】
今回久しぶりに企業の採用する側の方と話す機会がありました。
主にシニア世代の中途採用の面談の場合に
気になるタイプにある共通項について興味深い話を聞けました。
今回はこの話を紹介したいと思います。
【気になる4つの屈とは?】
面接の中でいろいろやりとりを重ねる中で
あまりいい印象を持てないタイプというのが4つあるそうです。
それが「鬱屈、卑屈、偏屈、屁理屈」の4つでした。
もうこのワードだけで何となくイメージはつかめると思います。
簡単にまとめますと、
鬱屈は、今の会社での処遇に対する不平不満からの転職を希望するタイプ、
卑屈はあまりにも自信がない言動に終始し、就職の意欲を疑われるタイプ、
偏屈は意味不明、根拠が理解出来ない拘りや業務への固執が前面に出るタイプ、
屁理屈はなぜか面接者を論破しようとするタイプ。
年齢や業務経験、業種によってもいろいろ個体差はあるようですが
どちらにしても「一緒に机を並べて仕事はしたくない」点は共通点だそうです。
自分自身ではこういった特徴は気付けないものなのか?
採用担当者に尋ねても「気付いていないから態度に出るんです。」と
つれない返事でした。
【自分自身のことが一番わからない?】
実のところ、起業・独立相談の中にも似たようなタイプはいました。
以前にも何度か採り上げましたが、「あんな奴の下で働けるか!」
「自分を評価しない会社には起業して見返してやる!」など等、
今の自分の境遇は誰かのせい、会社のせいと他責にするタイプは
相談時の会話の端々に「恨み」「怨念」が見え隠れします。
まさに「鬱屈した想い」からの相談でした。
「私にこの仕事をやらせれば社内一なのになんでこんな軽い仕事しかさせない!」
「私の強みは管理能力、現場の仕事は不向きなんです。」など等
こちらは偏屈そのもので起業するにも根拠の薄い拘りを絶対捨てようとしません。
卑屈も少なくありませんでした。
「私のような経験しかない者がうまくいくでしょうか?」
「やはり宮仕えが性に合っているんでしょうかね~?」
など等、謙虚を通り越してやる気があるの?と言いたくなるほどでした。
屁理屈は、まさに「ああ言えばこう言う」を言いたいだけでここに来たのか?
と思う程、枝葉末節に拘って大局を見ようとしないのか、見えてないのか?
堂々巡りの典型例のようなケースを記憶しています。
中途採用の面接と言った宮仕え志望の場合でも
起業相談の悪い事例と同じようなケースがあるのは意外でした。
結局は自分のことをわかっていない、
または自分が思うイメージでしか自分を見ていないのではと思いました。
私の経験では、こういうタイプの方に共通するもう一つは
「友人知人、第三者に全く相談しない、客観的な指摘を受け入れない。」
「仮に指摘を受けたとしても、自分に都合のいい解釈で捉えてしまう。」
でした。
【終わりに~全ての結果は自分の行動から】
さほど多くはない中での感想ですが、
40代50代で再就職、転職、起業・開業を検討している方には
ここで挙げたようなタイプには該当しませんでした。
目立ったのは、やはりというか50代半ば以上から60代半ば前後の方でした。
若い世代は比較的冷静に自身の立ち位置や客観的な指摘を受け入れる柔軟性があり、
今の自分の能力の範囲内で第二の仕事を探すか、望む仕事に就くために必要なスキルを
修得する具体的行動を考えたりしています。
心情的には年齢の問題やそれに伴う選択肢の減少などで追い込まれた感がある
シニア世代が個人的な拘りに固執するのも理解は出来ます。
ですが、どんな背景があるにせよ、全ての結果は自分の行動の結果です。
今のままの行動を続けたらどういった結末を迎えるか?
他人の声にも耳を傾け、自分自身を冷静に診断することで避けられるリスクは
確実に増えてくるのです。