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きっかけは誰の前にもありますが…

寺田淳

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テーマ:起業・独立


【はじめに】

 タイトルではきっかけと言いましたが、
言い換えれば「ご縁」「チャンス」「変化」と
言い換えてもいいと思います。

 以下の話は以前仕事でお世話になった方から聞いた話ですが、
今も心に留め置いている言葉なので、今回紹介することとしました。

~実はこの方も「これ、受け売りなんだけどね!」と言ってましたので
 また聴きのまた聴きになりますが…

【誰にもご縁はあるものですが】

 きっかけやご縁というものは、実は誰にも平等に与えられている。
でも大半の方はその存在や出会いに気付かないまま流してしまっている。

 例えばの話ですが(あくまでもイメージの話です)
実に有益なご縁が貴方の歩いている道端に顔を出していたとします。

 この場合、
過半数以上の方はその存在すら目に入らないまま歩み続けて
後には何も残りません。何の変化も生じません。

 残りの方の、これまた大半の方は気付きはするのです。
「自分にとって有益なご縁が転がっているのでは?」
「これは手にしておいた方がいいのではないか?」
という考えまでには行き着くのですが、そこまでです。

「でも、他の誰も見向きもしていないな・・・」
「自分が拾うところを他人に見られたら笑われるのでは?」
「この先にもっと確実なご縁がある(だろう、あって欲しい)
という考えに替わっていき、結局は後ろ髪をひかれつつも
手に取ることなく先に進むのです。

 後者の場合は、将来余計に禍根を残します。
「なぜあの時に!」「人の目なんか見にしなくてよかったんだ!」
所謂、後の祭りというもので、他者の成功を羨むだけという現実に
悔恨の日々を送ることになるのです。

【きっかけもご縁も自分次第】

 こうした中、ごく僅かな方だけがこの機会を逃がしません。

 まず、見過ごす、見逃す、見落とすということがありません。
常に周囲の変化や状況に気を配っていますから。

 自身の勘でもいいので、これは自分にとって有益なものと思えば
躊躇なく手にしますし、場合によってはそのまま持ち続けて進みます。

 その結果、
次に見つけたご縁と併せて、更なる大きなきっかけとチャンスが
新たに生じてくるのです。

 こういった貴重なチャンスを掴むことが出来る方は
日頃から四方に神経を配り、小さな変化や繋がりを見逃さない。
見つけたきっかけやご縁が自分にとってどういう価値があるかを
自分の物差しでしっかりと計ることが事が出来るのです。

 さらに、適切な行動に即移れるだけの行動力も発揮することで
他人に先駆けて、あるいは競合を押しのけて成功を手にするのです。

【仕事上ではより切実】

 さて、この流れを仕事に当てはめてみますとどうなるでしょうか?

 会社勤めの場合なら
日常の業務で日頃から不便を感じていることがあった場合、
大半の方は「仕方ない、こういうものだから」「昔からこうやっているから」
という結論に落ち着きます。

 少数派は
「仮にここを省けば効率が良くなる」
「他の方法を使った方が効果的では?」
と、心の中で考えたり、同僚との酒の席では口にしても、
肝心の会議や公の場では何の行動も起こさない。

 こうした中、ごくごく一部の成功者は
「こうすれば確実に効率が上がるから変更します。」
「やってはいけないという社則がないならやるべきです。」
と具体的な提案や行動を起こします。

 無論、この全てが成功になる訳ではありません。
中にはピント外れや理想論に過ぎないものもあるはずです。

 ですが、問題提起したことは決して無駄にはならないと思います。
今は出来なくとも将来の課題として認識出来たのであれば、
それはそれは意味があるものなのです。

 会社勤めの中で良く見受けられるのが、
2番目の「思っていただけの少数派」の言でしょう。

「実は僕もそう思っていたんだけどね」
「君も感じていたんだね、同じだよ僕と」

といった「後出しじゃんけん」であり、
結果論だけに長けた傍観者は少なくないはずです。


 起業・独立を目指す方の場合は、より深刻です。

 多くの場合、
目の前にあるきっかけや好機に全く気付かないまま日々を過ごします。
「いつかは起業したい」と呟くだけの日々でしょう。

 少数派は、
この情報は自分の起業に有益だという認識はします。
自分の考えをバックアップしてくれる情報だと確信するのですが、
次の具体的行動に移せないのです。

 よりいい環境になるまで、あと一つ後押しが欲しい、
慎重に事態の推移を見守り、決断したいと考えた結果、
今回は見送り、といった結論に落ち着いてしますのです。

 最高のタイミングが訪れ、
 最高の条件の物件や資金援助の話がまとまり、
 最高のスタッフと提携パートナーに出会える。

 私の知る限り、
上記の三拍子が揃って起業・独立を果たしたケース、
聞いたことがないのです。

 ですが、
最近また増加傾向にある起業・開業志望の方の多くは
先に挙げたような慎重派・静観派が目立つのです。

 4年間のコロナの影響は未だにビジネス上には残留中で
起業相談に来られた方といろいろ話をしますと、

 コロナ禍が終息でまたビジネスチャンスが復活している(と思う)
 今なら先んじて市場に名乗りを上げることが可能だ(と思う)
 この立地なら最適ではないが、2番目にいい物件だ(と思う)
 40代の今なら出来る(と思う)

 など等、
本人の口から出る言葉は実によく状況を把握しており、
少なくとも五分五分以上の成功確率は確かと思わせる内容ですが
最後のひと言(決断しました)が出てこないのです。

 異なるビジネス上のことわざの中に
「成功の女神には前髪しかない」というものがあります。

 成功の髪の毛を掴むかどうかのチャンスはすれ違うまで、
その後は振り返っても、走って追いかけても掴める髪の毛はない。


 やはり結論としては、
少なくとも独立を目指しているならば
公私の中で自身の思う起業に関連する事象、環境の変化、
トレンド等への関心を絶やさないことでしょう。

 これは自分のプランに活かせないか?
 これ(商業施設、交通網、法律など等)が出来たら
 自分の事業の追い風になるのでは?
 このトレンドは何時まで続くか? 
 ターゲットになる年齢層は将来拡大しそうか?
 自分の商売でこのトレンドに便乗できないか?

 考えるべきことは無限に現れてくるはずです。
そこで足踏みを続けるか、一歩を踏み出すか?

 最初に戻りましょう。
きっかけやチャンスは誰の前にも存在はしています。
まずは、その存在に気付く心配り、気配り、目配りを意識する事。

 空想の域から具体的に起業や副業を考えるならば、
まずはここから始めることが大切と私は考えています。

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寺田淳
専門家

寺田淳(行政書士)

寺田淳行政書士事務所

 起業・独立や転職、再就職を考えるシニア世代に対して、現時点での再就職市場の動向や起業する際の最低限の心構えを始め、私自身が体験した早期退職から資格起業に至るまでの経験やノウハウを紹介します。

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