整理整頓の重要さ
貴方はもう確定申告の準備はお済みですか?
私は毎年、溜めに溜めた挙句、一気に領収書整理をするという怠け癖のせいで漸く経費の全貌が把握できたところです。
お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。
今回は資格起業について、思うところを書いてみました。 行政書士の業務の一つに会社設立に伴う申請書類の作成代行や申請代行があります。 その多くは小売りや飲食で独立を図る場合で、士業の様な独立の場合は、勉強の意味も兼ねて自分で行う事が多いです。
最近はシニアでの再就職が厳しい環境のせいでしょうか、公的資格である士業の資格取得を目指すケースや、20代30代の女性でも「手に職を持つ」意味合いでオリジナルの資格等(民間資格の類)へも関心が高まっているようです。
大きく分類すると、資格には 「士業」 「オリジナル民間資格」 「認定資格」があります。
士業については略しますが、民間資格には一般社団法人などが認定するものや専門の学校などが認定するものが代表的です。 ネイルサロン、カウンセリングなどの資格を謳うケースはご存知の方もいらっしゃるかと思います。
認定資格とは、さらに「?」なもので高額な美容商品一式を、これがあれば成功確実という「販売マニュアル/営業マニュアル」を付けて購入即(会社発行の)認定証=資格?が得ることが出来るというものです。
最近は目にしなくなりましたが、以前私が体験したものとして、ある日ポストに分厚い封筒が投函されており、中を見ると「今取得すれば、近々国家資格確実な〇○士認定セミナー」「すでに国会に申請中」 「限定100名に限り受講料を50%オフ」等と言った、謳い文句が並べ立ててありました。 中の文言を読んでみると意外に関心を引く「美辞麗句」がうまいこと書かれており、一瞬これなら国家資格になるのではと、思わせるほどでした。
今思えば、ちょうど行政書士を皮切りに資格取得を連続して成功させた直後でした。 多分今ほど厳重でない個人情報を入手した業者が狙い撃ちで送付してきたのでしょう。
情けない話、資格取得で「多少いきがっていたタイミング」でしたから、これも取得しておくか?!と思ったのも事実です。
結局そんな資格が国会で検討される事などなく、いつの間にか消え去っていました。 ここまで大仰でなくても今でもこの資格で貴方も独立、一国一城の主に!という宣伝は目にします。
何か資格を取得して独立するという選択肢はこれからも増えると、私は考えます。
ですが、公的資格以外の場合、基本的には何の効力も持っていないと言えます。 民間から始まって資格認定がされるようになったものが国家資格、公的資格に採り上げられるまでには相当な期間を要します。 その時点で民間資格とはいえ取得には相当なハードルが設けられています。
受講すればOK、登録すればOK等では、その資格の存在意義が問われますね。
士業の資格取得を目指す方が一度は専門のスクールや通信講座に興味は持ったことでしょう。 ここにも親身になった指導や充実の講座内容といったトップクラスから、ネットの受け売りや他社の内容を完コピしたような詐欺まがいのものまでまさに玉石混淆状態です。
資格取得を目指す場合、何を取得して独立を目指すのか? その為にはどういう形で勉強するか?
既にここから独立の為の一歩が始まるのです。 いい加減な選択はそのまま自分の人生に跳ね返ってきます。
よく私の事務所に資格を取って定年後に独立したい、でも仕事が忙しく時間が取れない。 でも在職中に資格を取りたいのですといった相談者がやってきます。
個人の性格にもよりますが、私の場合資格取得したのは営業の下っ端だった20代後半です。 9時から5時で終わる仕事ではなく、予定変更は日常茶飯事でした。 だからこそ、時間を捻出しようと常に考えてましたし、時間が出来た時は「異常な程の」集中力で机に向かっていました。 これが私が本社の事務職でまさに9時から5時の勤務でしたら未だに合格は果たせてないと断言出来ます。
人によっては時間があり過ぎると、却って何も始めない。 散漫な学習しか出来ない。 と私は考えてます。
相談に見えた方は100%管理職クラスのシニア世代です。若造のように上司の指示で突然仕事を振られることなどもはや過去の話になった人たちです。 時間が無いわけがないのです。 仮に本当に忙しい部署にいるならば、より時間を効率的に活用してきたはずなのです。 私には「自己満足と 他人からの同情」を得たいだけにしか見えませんでした。
よく士業の合格率を引き合いに出す場合も耳にします。
「今年は合格率5%だってよ~ 今の仕事しながらの勉強じゃ、しょせん無理だった。」 「今年は、終業後にセミナーに通う事にした! あそこは毎年100人近くの合格者を出しているから。」 など等、受験勉強の時代を思い起こす科白ですね。
あくまでも合格率は結果論です。 合格の可能性は誰にも50%あるんです。 合格か不合格かのふたつにひとつです。
50%の確立を外したのは全て貴方の自己責任の結果です。 ましてや受験者全員が真剣に受験している訳ではありません。 腕試し、受験生の水増し等、根拠の薄い受験生も含めての合格率です。 実際に真剣に学習を重ねた人だけでの合格率ならもっと高いパーセンテージのはずです。
以下に50才からの資格取得の為の心得を、私なりにまとめてみました。
「明確な目標を見据える」
どの資格で独立したい?、なぜその資格なのか?
「時間管理を徹底する」
時間が「ない」のではない、時間を探さ「ない」、使いこなさ「ない」のでは?
「自分の管理」
公約でなくマニュフェストで自己管理をする事! いつ受験するのか?いつから準備に入るのか?
定年までには、
何か仕事になる資格を取って、
悠々自適な生活を確保したい
いわゆる「選挙公約」のパターンです。 これでは一生資格は取れないでしょう。
この1年間、
この資格取得の為に勉強をする、
来週からセミナー受講を始める。
目標は来年1月の試験での合格。
具体的に自分を追い込むマニュフェスト型です。 これでようやく合格できる可能性が生まれます。
ここまでして資格起業をしても「飯が食える」確率はさらに厳しいものになります。
この資格をとりさえすれば、市場は大きく将来はバラ色、というイメージが半ば意識的に喧伝されてます。
その逆に、この資格では食えないというイメージも同様に出回っています。
将来どちらの道に進むかは、これも貴方自身の責任で決まってきます。
資格起業は思っているほど、楽な選択ではないという事を今日は紹介させて頂きました。
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